1.開催日時:平成29年12月22日(金) 13:30~16:00
2.場 所 :狭山元気プラザ B棟2階 大会議室
3.講座名:「身近なところでソーシャル・ビジネスの“種”を見つける講座」
4. 受講生:受講者数14名 出席者 13名 欠席者 名 コーディネーター 小山学長
講座リーダー 1名 スタッフ3名 聴講 4名
5.第4回講座:大山自治会の活動について」~住民に必要とされる自治会づくり~
講師 :立川市大山自治会 前会長 佐藤 良子
1) 大山自治会の現状(全戸都営の賃貸住宅)
*会員数:1600世帯 (住民数訳000名)加入率:100%
*役員会:三役8名、区長31名、専門部長5名合計44名で運営
*住民(個人)、車両、動物、高齢者などすべてに登録義務を課す。(非常時の対 応の為という理由付けで納得して貰う。)
*会計:自治会費 月400円/世帯、管理費 月1,500円(世帯)
*全世帯傷害保険、動物保険に加入
2)自治会独自の活動(事業)~住民が主人公⇒人材バンクへボランティア登録制
①高齢者・障害者ネットワーク:65歳以上、1037人、一人暮398人、車椅子12人
聴覚障害3世帯対象;地域福祉デーサービスセンター、高年齢福祉課、民生委員と連携~孤独死ゼロ目標を達成した。
②子育て支援センター「大山ママさんサポートセンター」の設立
会員数 24名~高齢者見守り、児童虐待防止、一時保育、子育て相談(24時間)
④路上違法駐車撲滅活動
*昼夜間パトロール実施、有料駐車場の清掃、外来者専用駐車場の設置など
⑤防災・防犯の組織の強化
*防災組織構成、リーダーの育成、協力員体制の拡充。
*防犯連絡委員強化、非常ベルの講習会(全戸に非常ベルを設置)
⑥悪徳商法、業者の追放策
*自治会の許可のない業者を追放。連絡ルートは各区長⇒三役⇒防犯委員⇒警察
⑦「ゆりかごから墓場まで」~自治会葬儀の実施(集会所にて)
*利用できる人:大山自治会員で、母子家庭で子供が亡くなった場合。
*費用:自治会葬=32,000円 シルバー人材センター委託=20万円
*24時間対応、遺体の引き取り、死亡届、火葬申し込み、葬儀に関する法律相談
3)自治会運営の考え方
①自分たちのできることは、自分たちで行動する。
②向こう三軒両隣、人と人とのつながりを大切に。
その結果、今では180のサークルと180名のリーダーが育っている。
③自治会がこれから目指すもの・・・
*行きたい学校がある、*帰りたい家がある。*住み続けたい地域がある。
④そのために必要なもの(5つの「気」)
1. 元気 2.陽気 3)根気 4)強気 5)やる気
4)佐藤前会長が考える自治会とは・・・
「市」(市民が主人公)+「能」(やる気のある人材)+「工」(モノづくりのできる技能、アイディア)+「商」(ビジネス的手法で収入を得る)が全て整った自治会組織と担い手(有償ボランティア)が育っていること。
<受講生の意見・感想>
*自治会葬儀は大変興味をそそられました。
*他人事ではなく高齢化が進む中で自治会館の有効活用をみんなで考えたい。
*私の住んでいる所では地域活動が少ないので色々な活動の場を広げていきた。
*「ゆりかごから墓場まで」の自治会葬儀に興味を持った。
*葬儀の手配と死亡後の各種手続きに興味を持った。老後の共通した心配事。
*流石に加入率100%の大山自治会前会長のお話でした。住民の方の意識の高さを感じました。
*人材バンクを作り、一人ひとりが参加できる場が有るということに感心した。
*大山自治会の基盤に、「市」「能」「工」「商」が揃っていることが分かった。
*向こう三軒両隣の支え合いこそ、現在最も不足している支援の一つだと思う。
*孤独死ゼロへの取り組みが見事です。ガス、電気、水道業者、新聞配達などとの連携は見事です。
*人と人とがつながれば何でもできる、と思った。
*やはり一人住まいの老人が安心して住める地域づくりが大事だと思う。
<講座リーダーのコメント>草野 喜実勝
*全国的に有名になっている「立川市大山自治会」の前会長佐藤良子氏をお迎えしての講座であったが、結果は期待を大きく上回る素晴らしいお話であった。
*1600世帯4000人の団地全体が全て賃貸住宅であるのに、加入率100%ということ自体驚きであるが、会員に対するきめ細かなサービス(有償)を基本的にボランティア会員が提供する「ビジネスモデル」を作り上げたのは、殆どが佐藤前会長の長年の努力と、情熱と湧き上がるイディアの結果であるということがよくわかった。
*60代になってからご主人の代理で参加した自治会活動ではあるが以来約15年間で見事な自治会組織、ボランティア団体180を作り上げたことになる。
*会長を辞した今、これまでの事は全て楽しみながらやったんです、とサラリと話された佐藤さんの強さと明るさには、やはり誰も真似のできない凄さを感じました。