~埼玉に根ざした人物を学ぶ~
<講師プロフィール>
岡田幹彦(おかだ みきひこ)
昭和21年、北海道生まれ
学生時より日本の歴史及び人物について研究を続け全国各地で公演活動を行っている
現在、日本政策研究センター主任研究員
『東郷平八郎』『乃木希典』『小林寿太郎』その他多数の著書がある
多様な人物伝を講座に取り込み、分りやすく学ぶ
その歴史を紐解きながら、現代にどう影響を齎したかも学んでいく
特に今回の講座は、埼玉県にゆかりのある3人について講演いただく
その第1回は、深谷市出身の渋沢栄一である
第1回 大実業家であるとともに、公共福祉に貢献した渋沢栄一
幕末期から昭和初期までの長きにわたり活躍した「日本資本主義の父」と呼ばれた実業家。2024年(令和6年)より新一万円札の表面(おもてめん)の図柄になる
「見直される明治の一巨人」として、その生い立ちから最期を迎えるその時までの生涯を情熱をもって語られた。
渋沢が興した事業等は良く知られているが、知られざるエピソードも数多く、受講生は興味深く聞きいり、大きく頷く様子が印象的だった。
<受講生の声>
知らなかったことも沢山あり勉強になりました。
先生の語り口に引き込まれました。など
第2回 本庄市児玉町出身の塙保己一
「奇跡の人」として今なお世界中に知られているヘレンケラーが「塙先生のことを知ったおかげで障害を克服することができた」と感謝するほど影響を与えた人物
江戸時代を生きた全盲の国学者(日本の古典研究者)である保己一は、少年時に失明。全盲となったが学問への情熱はやみがたく、筆舌に尽くしがたい辛苦と努力を積み重ね、40年をかけて『群書類従』665巻というかつてない一大文献集を編纂し出版した。それはわが国の国文化事業の金字塔として後世に永遠に残る一大偉業であった。
全盲の保己一がどうやってこの偉業を成し遂げられたのか、生い立ちから晩年までを今回も熱く講演していただいた。岡田先生はただその歴史を紐解くだけではなく、ご自身が研究する人物に対する愛情がひしひしと伝わってきた。それが受講する者を引き付けるのだと感じる講座だった。
<受講生の声>
ヘレンケラーと保己一との関係を初めて知った。
勉強になりました。
今回も先生の語り口に引き込まれました。など
第3回 栃木県生まれだが埼玉に大変貢献したと伝わる二宮尊徳
薪を背負って本を読む少年の像で有名な金次郎は、江戸時代後期の経世家、農政家、思想家である
荒廃した農村の復興・再建にその人生を捧げた人でもある。明治に入って勤勉の手本として教科書に載り、象徴としての像が建てられるようになったそうだ。尊徳を作り上げた少年時の苦難と努力から晩年までを講演いただいた。
因みに尊徳は背丈は2m近くあり、少年の像からは想像できないほど心身ともに大きく、世界に誇る大偉人だったそうだ。
時には声をつまらせ、先生自身がその時代におられるのではないかと錯覚すら覚えてしまった。最終回も先生の語り口に引き込まれ、あっという間に時間が過ぎた。それが受講する者を引き付けるのだと、今回も改めて感じる講座だった。最終回とあって、これまで以上に熱心に聞き入る受講生の姿が印象的だった。
<受講生の声>
もっと聞きたい、他の人物も知りたい。
終わってしまうのが残念。
今回も先生の語り口に引き込まれました。など