上を向いて歩こう
―埼玉県最古のプラネタリウム!―
日 時:2月9日(水)13:30~15:45
会 場:オンライン 元気プラザパソコンルーム
講 師:狭山市立 中央児童館
中野忠 館長 久米加津江 江原稔
受講生:出席9名(欠席2名)
埼玉県で最初に作られたプラネタリウム!
今回の講義は、村田リーダーの「埼玉県最古のプラネタリウムではなく、埼玉県で最初に作られたプラネタリウムです」の言葉から始まりました。マニュアル車と同じで、いろいろな操作が選択でき、解説も生の声で、手作り感溢れるプラネタリウムであるということです。さやまのトリセツの最後を飾るのにふさわしい内容ですね。そのプラネタリウムのある狭山市立児童館から、中野館長、プラネタリウム担当の久米さん、天文ボランティア江原さんをお迎えしてお話が始まりました。
狭山市立児童館のある所は……
まず始めは、狭山ビデオクラブの熊谷さん、浅見さん作成の児童館紹介のビデオから。
次は中野館長の児童館周辺の見どころについてです。地図で児童館の位置を確認した後、周辺の見どころの説明が始まりました。清水八幡、石無坂、稲荷神社、稲荷山公園、狭山市内から秩父の山々を一望できる見晴台、大正天皇御野立所等を説明して頂きました。清水八幡では、NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に出て来る人々と清水義高との関係や、頼朝の娘大姫を許嫁としながらも頼朝の命により討たれたこと等が話されました。見晴台の所では稲荷山・山ゆりの会による活動で再生された、紅筋ヤマユリの自生地、かたくり郡生地等の紹介もありました。
紙芝居「天人のよめさま」とプラネタリウムについて
次は、久米さん朗読の紙芝居「天人のよめさま」です。お百姓と天人の恋の話……。Zoomの画面に久米さんの優しい声が響き、受講生も童心に帰って楽しめたことと思います。
その後、配布してある星座早見盤の使い方、今見える星座の紹介などが続きます。基本的な使い方を学習した後、オリオン座、双子座、こぐま座の北極星等の見つけ方について教えていただきました。オリオン座のベテルギウスとリゲルは、赤色のベテルギウスを平家の赤旗、青白色のリゲルを源氏の白旗に見たてたことから、平家星(へいけぼし)、源氏星(げんじぼし)と言われていることや、ふたご座のポルックスは金色に、カストルは銀色に見えることから、「金さん銀さん星」と言われていることなど、マメ知識もたくさん教えていただきました。続いて、「星座の数はいくつか?」、「北極星のあるのはおおぐま座?こぐま座?」等々の星座クイズになりました。画面の向こうでは手作りの回答用団扇(受講生個々に頂きました)で〇✕を出している受講生が見えます。(正解は文末に)
星見(星空)を楽しもう
最後は天文ボランティア・江原さんのお話です。子どもの頃から星を見るのが大好きだったという江原さん。退職後にプラネタリウムに通い詰めていた所、声を掛けられてお手伝いをするようになったとのお話でした。子どもの頃は夜空が天然のプラネタリウムのようだったそうです。小さな頃から好きだったことを今も続けておられるなんて、なんて幸せなんだろうと思いました。児童館の天体望遠鏡は光学式で1977年製、水平式10mドームで、同心円型で最大105席、県内で最初に作られた現役プラネタリウムです。
肉眼で見える星は6等星までで6000~8000個見えますが、狭山の空で楽しめる星は100個程度だそうです。その他、星の色と温度、星までの距離(1光年、1天文)、主な観望対象(太陽黒点、クレーター、金星、火星、木星、土星 二重星と多重星、すばる 星雲、アンドロメダ)等についての説明がありました。狭山市ゆかりの天体についても話が及び、小惑星「サヤマ」「イリソ」や、国立博物館にある「狭山隕石」は1986年頃柏原に落下し、2000年隕石と分かったそうです。毎月第2・4土曜日には天体観望会が開催され、公民館や学校への出張観望会もあることを話され、「コロナが収まったら是非イベントにご参加ください」と話が結ばれました。
児童館の皆さんの熱心なお話で時間いっぱいになり、「質疑応答の時間がとれませんでしたが、直接中央児童館へお問い合わせください。いつでもWelcomeです」の館長の言葉で本日の講座が終わりました。
金星は2月13日に第大光度4.9になり、昼間でも見られるとのことでした。昼間探すのは大変ですが、明け方見つけて追いかけるとお昼過ぎまで見ることができるそうです。今日から、足元にも気を付けながら上を向いて歩きたいと思いました。気分も上がりそうです。
元気プラザパソコンルームのサテライトの様子もごらんください。
クイズの正解(星座の数は88・北極星のあるのはこぐま座)