第7回 「狭山の文化伝承と紙芝居」
日程: 7月25日(月)
講師: 児童文学・紙芝居作家 中村ルミ子 様
会場: 狭山元気プラザ 大会議室
受講生: 出席26名、欠席1名
1.紙芝居との出会い
2.街頭紙芝居
3.教育紙芝居
4.国策紙芝居
5.狭山の昔話
東京で生まれ育った中村ルミ子様は、新狭山ハイツのあおやぎ文庫で、本や紙芝居に夢中になっている子ども達を見て、児童文学や紙芝居の創作を始められました。
紙芝居は日本独特のもので、人形劇を源流として、大正時代の街頭紙芝が始まりのようです。当時は、画家が絵を描き、脚本はなく、読み手の創意工夫で脚色されていました。演じ手の目的は、集まった子ども達に飴や駄菓子を売ることなので、非教育的になることが多かったようです。
紙芝居の聴き手への影響の大きさから教育紙芝居が生まれ、専門の出版社が誕生しました。高橋五山氏の業績を顕彰した『五山賞』は、紙芝居の直木賞や芥川賞と言われ、作家が目指す賞です。
昭和10年代の国策紙芝居は紙芝居の持つ聴き手への効果を利用したのでしょう。
狭山の紙芝居では中村様が創作した『射留摩の里』、『とうかんや』、『たなばた食堂』、『おっぱいやま』を披露して頂きました。受講生・スタッフ共々、童心に還ったひと時でした。紙芝居は文化伝承に有効なツールと感じました。
なお、講義録は冊子「語り継ぎたい狭山の魅力」としてまとめる予定です。