★ 開催日: 令和元年 12月10日(火) 時間 13:30~15:30
★ 場 所: 狭山元気プラザ 大会議室
★ 担当講師 :さやま市民大学 学長 小山周三先生
★ 講座スタッフ :講座リーダー:草野喜実勝、スタッフ:中山美喜子、有賀富士子
★ 本日のテーマ:「顔の見える関係者会議と合意形成プロセスが粘り強い実践力を生む」
★ 講座内容:
第1部 :小山学長のお話
1.はじめに
・私の経験を基にした「ファシリテーション論」
セゾン研究所時代の失敗例、褒められたケースを通じて、堤清二会長の信頼を得た
事によって、その後の自分がある。
・見えない結論と解決方法を探すプロセス
*安易な答えを求めないこと
*出来ないことに挑戦すること
・話し合いとファシリテーション力(みんなの意見の聞き方)が地域再生の要
*コミュニティシップ(地域共感力)を醸成することが大切。
~リーダーシップより共感してもらうことが大切~
2.成果を生み出すファシリテーションの重要性
・目的の明確化
・関係者の意見の引き出し方
・闊達な意見の交換が最後の成果に影響する
*直面する課題の解決方法の発見
3.合意形成に至るプロセスを大事にする。
・平凡な結論からは創造的成果は生み出せない
・異端・異能の意見に耳を傾ける
・レジリエンス(強靭力、復元力、粘り強さ)からの知恵を見出す努力
*挑戦と革新への合意形成
4.顔が見える関係会議
・デジタル社会の長所と短所:関係者が直接顔を合わせて会議を繰り返すことで、
合意形成が可能となる。~東大高齢社会総合研究機構の木村清一氏の成功例
・顔が見える「話し合いの場」を有効に活用
~フォーマルな会議;建前意見が先行する
~インフォーマルな飲み会;本年の意見が聞ける
・参加者の顔色、場の雰囲気から伝わる合意形成への流れを読む
*ファシリテーターの役割~落としどころを読む
5.話し合いの場からの総意~創意、知恵、知見
・ファシリテーターは創意を創る
・発想大局、着手小局、細部に紙が宿る
・市民と行政の役割分担
*ファシリテーターは「インフルエンサー」(影響力を持つ人)
*合意形成後はノーサイド、ワンチームとして実践と一体化すること
6.おわりに
・ファシリテーター(栗菓子「花岡」店主)から東御市の市長に就任し、4期連続で
当選した。
*ファシリテーション力によってコミニュニティシップ力(地域共感力)を
引き出すことに成功した結果だと思われる。
第2部:ワークショップ
狭山市に要らないもの・こと ②〃らしいもの・こと ③〃に欲しいもの・こと ①市民会館
①市民会館 工業団地 交通網の整備(バス等)
②入間基地 鉄塔 文化施設 x2
③電柱x2 七夕まつり 貸自転車 x 2
④単独のお墓 さといも 教育施設(大学など)
⑤豪華な入曽駅 入間川x4 市民の苦情処理窓口
⑥車のガス、騒音 入間基地(航空ショウ) 外国人子女の教育施設
⑦シャッター店舗 狭山事件 大きなスポーツ施設 x2
⑧無駄な駐車場 お茶産業 x 5 公式ラグビー場、サッカー場
⑨工場 宿泊ホテル 大企業の誘致
➉災害・水害 かにや x2 ごみの最終処理場
⑪高層マンション 文化財 地下鉄の乗り入れ x3
⑫洪水の有る川 狭山の自然 高齢者の集まる場所
⑬茶そば 工場(団地) まち中の茶室 x2
⑭有料橋2 民話 シアター(映画館)x2
⑮地区の会館 中小企業のテクノロジー 総合レジャー施設x2
⑯空き店舗・空き家 公園 学校の増設
⑰居酒屋 自然 農地の区画整備事業
⑱ サイボクハム 入間川にあずまや
⑲ 畑 文学館(吉野弘他)
⑳ 図書館 国指定の史跡、文化財
㉑ おおたかの森 駅前にデパート、ワークマン
㉒ 稲荷山公園 x2 老人ホーム
㉓ 智光山公園 x2 市の中心地に散歩道、自転車道路
㉔ さといも畑 安い直売店
㉕ ケヤキ並木 入曽駅周辺に人の集まる場所
㉖ ニックス 街灯
㉗ 気楽に入れる居酒屋x2
㉘ 自転車専用道路
㉙ 定食屋(ベジタリアン向け)
㉚ 講演会を増やす
㉛ 大学病院
㉜ バス停にベンチと屋根
以上の各班の発表で講座は終了しました。「狭山市に要らないのも・こと」については
各班とも苦労していましたが、「狭山市に欲しいもの・こと」は大いに盛り上がり
最も件数が多かったのは当然かも知れないと感じました。
<受講生意見・感想>
*特別な結論の実現にはそれに伴うプロセスがなくてはならないと思います。
*異端の意見こそ新しいことが見つかりやすいと思います
*平凡が一番良いと思います。
*(ファシリテーション)という考え方は大変貴重だと思います。
*話より腹の中が見える、見せることが大事。
*平穏無事を大事にするリーダーには挑戦する力を引き出せないと考えています。
*何時も同じ意見、皆と同じ意見では何も変わらないでしょう。
*ユニークな考え方を尊重する場が必要ではないだろうか。
*少数意見であっても、又異端、異能なものであっても、耳を傾け検討する必要がある。
講座リーダーのコメント>
*「ファシリテーション」というキーワードをテーマに始まった本講座も今回を含めて残り2回となったところで、小山学長ご自身の過去の経験から学んだ「ファシリテーションとは?」、「リーダーシップとは?」について具体的に理解できたように感じた。
*後半のワークショップについても、とても具体的な問題設定によって、各班とも初めから大いに
議論が白熱し、あっという間に時間切れになってしまった。
*特に「狭山市に欲しいもの・こと」については、時間が有ればもっと多くの「欲しいもの」が出てきたかも知れない。