講座日時:平成 30年 5月 11日(金) 時間 13:30~15:30
場所:狭山元気プラザ B棟2階 大会議室
講師:さやま市民大学学長 小山 周三、(一社)街活さやま 代表 江頭誠治
講座テーマ:「商店街」が「消店街」に衰退したのは何故か、どこに向かうのか?
第一部:「まちづくり」と商店街問題~市民大学学長 小山周三
☆まちの意味:まち=商店街の振興、地域づくりの顔としての存在
:まち=地域コミュニティの問い直し
:まち=社会課題の解決~福祉・ケア問題、空き家問題、子育て問題 生涯学習、防災対策など。
*商店街問題の変遷
☆商店街の近代化政策~暮らしを支える、買い物の場
☆商店街の振興政策~大型店との競争と共存共栄
☆商店街の衰退現象~大型店優位、中小商店の減少、ネット販売の台頭、モノ消 費からコト消費へ
☆「消店街化」と「買い物難民」~「商店街は必要な存在に」
*商店街の再生と新たな地域核づくり
都市=都(行政)+市(市場・商業)の存在⇒都市機能の衰退
☆商店街の新たな役割の創造⇒秩父・宮側商店街:福祉サービス拠点へ
☆地域を支える核(コア機能)の変化⇒図書館、病院、テーマパーク、スポーツパ ―ク、アグリ・パークなど
*狭山市の中心商店街の魅力は?
☆狭山市駅の周辺の状況:イベント、楽市楽座など
☆七夕通り商店街:七夕まつり
☆新狭山商店街:スカイロード祭り(北口商店街)
☆中央通り商店街:童句通り
第二部:ハッピーロード大山商店街視察報告~(一社)街活さやま 代表 江頭誠治
*ハッピーロード大山商店街の概要
☆加盟店店数:200店 全長560M、来街者数31,000名/日、商圏 半径約1km、 大山駅乗客数32,000名/日 午後1時~9時歩行者天国
*大山商店街の実施事業と予算
■5つの実施事業
1.アーケード管理事業、2、コミュニティ事業、3、ポイントカード事業、 4、アンテナショップ事業、5、売り出し 事業、
■ 年間予算 約2億円(年間24億円)、 会費 1店舗当たり5万円/月
*全国ふる里ふれあいショップ「とれたて村」事業
☆事業内容:大山商店街振興組合直営ショップ「とれたて村」は全国の農村、漁村との交流によって両者のウィン―ウィン関係を作り出す目的で2005年にスター.現在契約自治体は15自治体で「とれたて村」での販売によって契約先の自治 体の活性化にも寄与している。
*4年前の商店街からの変化
●商店のテナン。ト化が進行。後継者難で経営放棄。
●ドラッグストア、調剤薬局、接骨院が増えている。高齢化の影響か?
●大山駅の乗降客は微増しているが、来店者と売り上げは下降気味。
●閉店数が増える傾向。後継者不足によるテナント化の進行。
*「大山まちづくり総合計画」進行中。
☆平成24年「大山駅周辺地区まちづくりマスタープラン」策定。
●大山駅 駅前広場の整備。
●東武線の立体化
●都道補助26号線の整備(大山駅の高架化)
この総合計画の実施により平成40年までに、大山商店街のシンボル「大アーケード」も半分は高層のショッピングビルに吸収され、駅周辺の商店街は消えることになる。
*大規模開発が進められるようだが、将来は上手くいかないのではないか?
*「とれたて村」のコンセプトは素晴らしいですね。
*将来の「都市構想」の紹介が有ったが、振興組合の今までの考えとは別の発想のような気がする。
*大山の再開発計画では、どこの駅周辺も同じ様な感じにるのでは?と感じた。
*もっと若者の意見を聞き魅力のあるまち(店舗)づくりを。
*「とれたて村」は素晴らしい。(修学旅行生が店の販売に参加すること)
*狭山市は昔ながらのお店を存続させている。新しい店の出店が乏しい。
*余程特色のある商品の販売でないと個人商店は難しいと思いました。
*大きなビルで街をつくってどうなるのか?
*「まちづくり」についてまずコミュニティ・デザインの重要性を感じました。
*商店主の高齢化の中、再開発によって商店街が活性化できるのか?
<講座リーダーのコメント(記入者)草野 喜実勝>
*今回の講座テーマは商店街問題であるが、「まちづくり」の課題として常に真っ先に取り上げるテーマであり、市民大学としても7年前から解決すべき課題として取り組んできたが、未だに手探り状態である。
*全国各地に活性化、再開発の成功事例はいろいろあるが、それぞれの環境、状況、条件が異なっており、中々参考とまではいかない。
*商店街に限らず、まち全体の活性化に欠かせないのは正に「グランド・デザイン」「マスタープラン」作りであると思う。