第4回 「不老川の再生大作戦」
日程: 6月12日(月)
講師: 不老川をきれいにする会
会長 土器薗進様、会計 福島美登里様、前会長 関口武男様
会場: 狭山元気プラザ 大会議室
受講生: 出席26名
本日は、「日本一汚い川」との汚名を返上した「不老川をきれいにする会」の活動を紹介して頂きました。
30年以上に亘る活動は、時々に記念誌として取りまとめられており、各地の河川浄化活動のバイブルになっています。ご苦労を語って頂きました。
一級河川である不老川は、瑞穂町から入間市、所沢市、狭山市、川越市へと流れています。江戸時代には「年不取川」、明治大正時代には「不老(としとらず)川」、昭和初期には「年不老(としとらず)川」、いまは「不老川(ふろうかわ)」と呼ばれてきました。
昭和58年(1983)から3年間BOD(生物化学的酸素要求量)が100を超えて「日本一汚い川」になりました。もともと水量の少ない不老川に、家畜の汚物や生活排水を直接放流していたことが主な原因ですが、自転車やバイク、畳など大型重量物も川に放棄されていた時代でした。
初代会長(故)新井梧楼氏(当時狭山市および入曽地区自治会連合会長)はこの事態に奮起し、流域自治会や行政に呼び掛けて、「不老川をきれいにする会」を組織しました。平成10年に下水処理水を還流させたことで、BOD値は5ppmを下回って鯉やなまずが泳ぎ、サギやこがもが飛来しています。山王中学校前の「としとらず公園」では子供たちが水と戯れています。
今年も5月に市民620名が参加して「第29回不老川クリーン作戦」を実施してゴミ3.5tonを収集しています。入曽地区自治会の会員は月1回パトロールして河川内清掃を行っています。環境教育も重要な活動となっています。
不老川の土手沿いを快適に散策できるのは会員の皆様のご努力あってのことです。脱帽です。
なお、講義内容は冊子「語り継ぎたい狭山の魅力」としてまとめる予定です。