ローカルブランドの魅力の活かし方
講師 : 狭山市民大学学長 小山周三
日時 : 2019年4月24日(水)13:30~15:40
場所 : 狭山元気プラザ大会議室
初めて全員が顔を合わせた第2回目の講座。講師は小山周三学長。講義の内容を簡単にご紹介します。
狭山の魅力とは?
昨年、受講生に狭山の魅力とは何かと聞いてみました。富士山が奇麗、農業と工業、史跡名勝、市民大学……お世辞……。いろいろありますが、やはり中心は入間川だと思います。駅から歩いて10分。こんな近くに川がある所はそんなにありません。反対に、狭山の弱点は何かと問うと、「観光資源が無い」と。無いのではなく活かせていないのではないかと思います。今ある物をどう活かすか、「魅力」を自分たちで作り上げていく気持ちが大切です。そして、魅力を伝えるための情報発信をする。それが案内人です。1年をかけて、どうしたら入間川の魅力を市外の人にも分かってもらえるか、何回も来てもらえるかを考えていただきたいと思います。入間川を誇りに思えるような観光資源に育ててください。誇りに思える商品や場所には、「何が何でも行ってみよう」と思わせる何かが必要です。だれかが、この町をこうしようと動かないと地域は変わりません。
「入間川の案内人」になるための講座ですが、この講座に出てくるのが楽しいと感じていただけたら良いと思います。気軽に参加し、言いたい事を言いながら楽しく学んでいきましょう。
着眼大局と着手小局
魅力を作り上げていくためには、大局的に物を考え、そのために何から着手したら良いかを考えることが大事です。歴史的な大きな流れを見、未来を考え、今どうしようかと考えます。イベントも大事ですが、それだけでは魅力になりません。日常的な暮らしとのつながりの中で初めて愛着がわきます。入間川の魅力、価値を観光の視点で見てみてください。住みよい街ランキングに入るような街は、こんな魅力があると掘り起こした人がいます。本講座は魅力を総点検する場でもあります。入間川の魅力や価値を掘り起こし、自分たちの宝物だと発信したいものです。
ローカルな魅力を価値に
入間川は未だブランド化していません。魅力を価値に高めるためのブランド化、ブランド作りも必要です。それには、オリジナリティーとストーリー性を持たせることが重要です。そこで生まれたもの、そこにしか無いものに焦点を当て、それにストーリーを付け加えます。物語にしないとうまく伝わらず、行ってみようと思ってもらえません。有名な広福寺の梅の木も、民話があり、ストーリーがあるから「それじゃ、行ってみよう」となります。そう思わせる物語を発信することがとても大事です。ローカルな中にこそ、今の人々の求めているものがあります。「モノ」そのものの価値から、「コト」に参加する価値への変換も必要です。
案内人の役割
観光資源は伝える人がいて、初めて資源になります。そういう人をこの講座で育てたいと思っています。最終的には人の力が大事です。お客に「良かった」「また来るよ」と言ってもらえるような満足感を提供することも大事です。「顧客の期待」を上回るサービスから「顧客の満足」が生まれます。期待を超えた時、人は感動します。お客が何を欲しがっているかを推測し、それ以上のことをする、そういう構えでいることがとても大切です。狭山の魅力を伝える「コンシェルジュ」になってください。狭山の顔であり、そこに行って聞けば何でも解決できる人です。そんなことを考えながらこの講座を受けていただけると有り難いです。
講座受講時の心構え、それに加えて学長の熱いエールを受講生全員で受け取った第2回の講座でした。