私のシビックプライド
日 時:1月25日(水)13:30~15:30
受講生:出席8名(欠席3名)
最後のさやま地域(魅力)学講座は、「私のシビックプライド」発表会です。この講座を通して考えたこと、思ったことを友達に伝えるとしたら……。それぞれに7カ月に亘る講座を振り返り、狭山市民であるというプライドについて考えました。とても寒い日でしたが、受講生は慣れた自宅からの発表です。画面に向かって、準備した感想や意見を述べたり、作成資料を提示して狭山に関する話題を提供したり、PowerPointを使って説明したりと、それぞれに個性溢れる発表でした。概要は以下の通りです。
講義で示された狭山の魅力について
◆「七夕まつり」ではなく世界観のある「星まつり」という言葉を使った津村さん、陸軍中将から平和主義者に転換した遠藤さん、36ホールのゴルフ場を開場した發智さんや郷土かるたなど、シビックプライドにつながる良い講座が生まれたと思います。
◆2回目の「七夕祭りと入間川商店街」では近代、8回目の「星祭りの町の世界」では終戦間際から戦後の様子、9回目の「狂言入間川徹底研究」では中世から近世の入間川というように、3回の講義の中で入間川の時代ごとの変遷が分かりました。
自身が誇りに想う地域の魅力とは
◆狭山はいろいろなものに出会える素晴らしい場所だと思います。メタセコイアの化石や畑に転がる遺跡などを個人で手に入れることができます。また、お乳のぶら下がっている地蔵や耳垂れ地蔵、耳が聞こえるようにと願った穴の開いた石など、今でも昔の人々の生活を感じられる所が多くあります。一方、堀兼井や今宿遺跡など、実際に入って見られないことは残念なこと です。
◆自分が山育ちということもあって、富士山と山が見える景色に見惚れて狭山に住むことを決めました。山梨の大室山から富士山、そして秩父の武甲山まで、狭山市から見える山々の景色についてご紹介します。これらの山々は地図を片手に物差しと磁石を使って、方位と距離を測ってようやく分かります。手前に飯能の低い山々があるのですが、それはまだ調べている最中です。
◆「狭山を知り、狭山を体験し、狭山で仲間を作る」。そんな機会を与えてくれた『さやま市民大学』が私のシビックプライドです。10年前にリタイアして地域活動を開始、さやま市民大学や修了生による団体の活動を楽しんでいます。来年度は対面での狭山地域魅力学講座を予定しています。楽しくにぎやかに学びましょう。
私の深堀してみたいテーマ
◆鎌倉に行き、「鎌倉殿」を深堀してみました。「鎌倉殿」の意味は、鎌倉時代は頼朝の敬称から幕府の将軍を指していましたが、室町時代には鎌倉府の長官、鎌倉公方に変わっていきました。また、御家人の数も最初は500人ほどでしたが、江戸時代には旗本も含めて2万人近くに増えています。主従と言われていた関係も、契約関係(ウィンウィンの関係)であったことが分かりました。
◆入間川(現狭山市)駅を知ると狭山市の歴史が良く分かるのではないかと思い、「狭山市駅はどうして曲がっているの、しかもカント(カーブの傾斜)がないのはなぜ?」を深堀してみました。鉄道発起人の54%が入間川と入間川周辺の人だったので、川越から所沢に直線で行かず、入間川駅にカーブして所沢に行くことになりました。また、入間川駅には必ず停車するのでカントは必要なかったことも分かりました。
◆87歳の方から、「狭山は負の歴史を語っていない」との話を聞きました。進駐軍が滞在した当時の基地問題等、体験した人たちに今聞いておかないと記録が残らなくなってしまうのではないかと思っています。
受講しての感想
◆一人暮らしですが、自分の子どものような皆様と接し、寄せられたご交誼に、世代の断絶感を感じたことは一度もありません。市民大学という居場所を得て、楽しんでおります。講義が大きな支え、生きがいとなりました。
◆狭山愛溢れる先生方の楽しい講義により、知らなかった狭山を知ることができました。もっといろいろな人の話を聞いてみたいと思いました。
◆普段関心がありながらなかなか知ることができない入間基地、江戸時代から関東3大七夕祭りとして栄えてきた入間川七夕まつり、一般公募された狭山市郷土かるた、オリンピック会場となった霞ケ関カンツリー倶楽部、日中友好に尽力した遠藤三郎氏など、初めて知ったことも多く、毎回優れた講義でした。
◆私はこの講座で「シビックプライド」は見つかりませんでした。各回の講師はご自身の考えるシビックプライドを熱く語ったのであって、その話はそのまま受け止めることが大事なのだと思います。私のシビックプライドは自分自身の手で、自分自身の考えで探すしか方法はないというのが、私の結論です。私の「シビックプライド探しの旅」は今日から始まります。
◆今回市民大学で学んだことを子どもたちに伝えたいと思いました。これだけの魅力がありながら、狭山の子どもたちが知るチャンスが無いことは残念です。生まれ育った狭山のことを愛し、誇りに思う子どもを育てたいと常に考えています。自分が生まれ育った狭山はこんな所ですと語ることができるように、心に故郷を抱いて巣立ってもらいたいと思います。
今回の講座を「シビックプライド」探しのきっかけにしていただけたら、また学んだことをどう伝えていくかを考えていきたい、と思います。リーダーやスタッフに対する暖かい労いの言葉も頂きました。無事に講座を修了することが出来たことに感謝いたします。この後は元気プラザに集まって、修了証をお渡しします。その際は、お茶でも飲みながらOB会の開催等について意見交換したいと思っています。