ここちよい眠りのために
日時 : 令和元年7月13日
場所 : 早稲田大学所沢キャンパス
講師 : 早稲田大学准教授 西多昌規
1 文明化は快眠を求める
- 産業革命以降、夜から朝までまとまって眠るようになった。
2 睡眠負債
- 睡眠不足(負債)が溜まり借金のように積み重なり、病気のリスクを高め、脳機能が落ちるために生活の質を下がる。
3 東京は眠らない街
- 東京では理想の睡眠時間と現実とのギャップが欧米諸国に比べて大きい。
4 アメリカのデータによる睡眠時間と死亡率・生存率の関係について
- 一般的には7時間睡眠が長生きで、高齢者では5~6.5時間が長生き。
5 レム睡眠とノンレム睡眠
- レム睡眠は睡眠の後半に多く、夢を見るなど脳が活動している睡眠。
- ノンレム睡眠は睡眠の前半に多く、脳が休息している深い眠り。
6 深部体温が高くなるのは夕方で、深部体温が下がると眠くなる。
7 高齢者の睡眠の特徴
- 眠りが浅く、朝まで持続できなくなる
- 刺激に過敏になる
- 日常の活動性、代謝が低い
- 夜型化する現代社会への不適応
- 年を取ると朝型人間になる
- 加齢による睡眠、体内時計の変化(浅い睡眠でレム睡眠の持続性も不安定)
8 高齢者と睡眠薬
- 女性の方の処方率が高く、加齢に伴い睡眠薬の処方率は顕著に増加する。
- 長期服用者は、服用していない者に比べて1.5~3倍認知症にかかりやすい。
睡眠時間には個人差があるが、
運動は最良の睡眠薬になる。
受講生の感想・意見
- 深部体温が下がると眠くなり、風呂に入れば深部体温は上がり覚醒が続くこと、高齢者にとって太陽光は夕方浴びる方が、体内時計には良いこと等、実践的な内容で、理解できました。
- 適度な運動、適切な睡眠時間等、自分にあった生活を見直したいと思いました。