生活活動による動脈硬化症の予防
日時 : 令和元年11月16日
場所 : 早稲田大学所沢キャンパス
講師 : 早稲田大学スポーツ科学学術院 宮下政司
講義内容 〇疾病と不活動 〇エネルギー消費量の構成 〇具体的な身体活動の実践
動脈硬化は既に小児期から生じている
- 10歳兒の90~100%に動脈硬化の初期病変である「脂肪線条」が確認されている
- 全死亡数に対する危険因子は「①座りがちな生活」「②高血圧」「③たばこの喫煙」の順
身体不活動状態を改善する
… 身体活動とは、筋の活動によって安静時よりエネルギー消費量の増大がもたらされるすべての営みを言う
- 身体活動は心血管疾患の軽減に有益である
事例 突然死 全死亡 (冠状動脈疾患による年間罹患率)
バス車掌 0.5 1.9 年齢調整後1,000人当たりの数値
バス運転手 1.1 2.7
郵便配達員 0.4 1.0
電話交換手 0.8 2.4
自律神経活動の低下が肥満を惹起する
- 身体不活動の状態が続くと体脂肪の蓄積をまねきやすくなる。
- 活動代謝量を運動や生活活動から増やし、総エネルギー消費量を増加させることが肝要である。
座位時間の割合と血管疾患の罹患率
- 座位時間の割合が高まることによる血管疾患の罹患率の増加は、継続的な身体活動の実践で軽減できる。
受講生の感想・意見
- 普段から血糖値・コレステロールが高いので、今回の講義は切実な内容でした。
- 運動習慣を身につけることにより、総エネルギー消費量を増やし、身体活動と食事管理でエネルギー負債を作るという目標設定ができました。
- 生活の中で身体活動の必要性が具体的にわかりました。
- 動脈硬化は小児期から生じているということはこわいと思いました。