トップアスリートの秘密
日時 : 令和元年6月1日
場所 : 早稲田大学所沢キャンパス
講師 : 早稲田大学教授 彼末一之
1.トップアスリートのパフォーマンスを「科学で考えてみる」
トップアスリートは体(筋肉)が優れているだけではなく、頭脳も発達している。
2.運動神経がよい人とは
優れたアスリート等の真似がうまい。
3.運動イメージ
・3人称イメージと1人称が一致(視覚体性感覚・平衡感覚)
・定義……筋活動や動作を伴わずにある動作を想起すること(筋は大脳皮質からの信号で収縮する。運動神経は脊髄にある)
・一時運動野の非侵襲的刺激……運動誘発電位の大きさは一時運動野の興奮性を反映する
・運動イメージとは……運動イメージは実態のある現象として解析可能。運動イメージで一次運動野の興奮性が高まる。出来ない動作はイメージできない。運動学習によってイメージも確立する。
4. トップアスリートの生まれる要因
生まれ、遺伝子も要因となるが、重要なのは環境が左右する場合が多いこと。加えてハードトレーニング・忍耐力・怪我をしないこと。
5.まとめ
・何でも同じ……スポーツ、学問、芸術、技術等
・環境 → 親は選べない。指導者は選べる
・訓練(練習) → 一番大事
・高齢者でも運動学習できる。出来ればコーチにつく
受講生の感想・意見
・先生の講義はスポーツアスリートに限られたものでなく、学問、芸術、技術から生き方に及ぶ内容でした。指導者を探し、忍耐、努力し練習を重ねてものごとに取り組むことが一番大切という教えに、今後の生活に関する重要なヒントをいただきました。
・自分は運動神経が悪いと思いましたので、なぜ良くないのか理由が分かりました。簡単なスポーツでも若干でも練習・訓練できるよう地道に取り組むしかない、それが最善の方法なのかと再認識させられました。大変興味深い話ありがとうございました。希望が持てました