・日程:2月28日(月)
・会場:オンライン
・講師:横山千枝子様、小磯一斉様
・受講生:出席10名、欠席1名
第10回の授業は、「『地蔵の年越し』の学習5」でした。
前回同様、班ごとに語り、課題を洗い出し、繰り返し表現法を深めました。
1) 課題の洗い出し
・「セリフ」と「地の文」がある場合には、間を開けた方がいい時と開けない方がいい時がある。セリフを発する登場人物の感情を想像して工夫する。
・おミノが小平治に対する感情は、初めて出会った時から徐々に変化している。
・語るスピードが速くなると言葉が崩れる時には、すべてを同じスピードで語るのではなく緩急をつけて、丁寧に言葉をつぐむ。
・民話の終盤にあるわらべ歌は、語りとして歌わなくてもいいが、前後のセリフに被せて歌う演出もありうる。ハミング的表現や不明瞭音声で歌う演出もある。
・民話の最後は余韻を残して、お客さんの想いに寄り添う方法がよい。
2) 小磯先生に質問
先生に感謝をお伝えするとともに、先生が日ごろ役者や語り部として意識していることを伺いました。
・「朗読と語りに違いはあるか?」という問いについては、両者に大きな違いはないが、作者に代わって朗読するか、物語の登場人物になって語るか、という。
・繰り返し練習することで、読み手(語り手)としての意識が変化して表現として現れる。
・登場人物になりきるために想像を深め、どこに居て何をしようとしているかを考える。しかし、考えすぎると、「作者が伝えたいこと」が疎かになる場合がある。要注意。
・先生方の指導をメモしているが、多くはそのときには理解できていない。練習を重ねていると、合点できることがある。メモは大事。
・自身の声に劣等感を感じる人は多いが、自身が思うほどに相手は感じていない。いずれも個性です。
・声を響かせることは、ボイストレーニングで克服できる。
・口を上下に大きく開き、ア・イ・ウ・エ・オと声をだすことも訓練となる。・表情筋の訓練では、顔の表情を変えて(びっくりした、悲しい、うれしい、など)で声を出すことも有効です。
・先生は良いところを指摘してくれるので、励みになった。
・最後に、小磯一斉先生より、市民大学で貴重な体験であったとの発言があり、指導の基本はうまい・へたではない、工夫できる方法があることを伝えたかった。と総括されました。感謝!
(受講生の声)
・活舌の悪さを練習して、語りを学ぶ楽しみを続けたいと思います。
・物語をどのような流れで語っていくかなど、大きな視点での語りを教えて頂きました。
・役作りでは、登場人物の背景を深く膨らませることを学びました。しかし、語りすぎないことも大事ですね。
・余りにも多くの事を学び、消化するのに時間がかかりました。
・小磯先生は、分かりやすく具体的なご指導を下さり、感謝しています。
・全体の流れ、演出についても指摘して下さり、参考になりました。いつも、良いところを見つけて下さり、こういう方法もある、ああいう方法もある、といろいろな読み方を示唆して下さいました。
・先生が教えて頂いたこと、これからの勉強や活動に生かしていきます。