★ 開催日 :令和元年 9月6日(金) 時間 8:30~17:00
★ 場 所:千葉県柏市 東京大学高齢社会総合研究機構、柏地域医療連携センター(豊四季台団地内)
★ 担当講師 :東京大学高齢社会総合研究機構 客員研究員 木村清一、柏市保健福祉部 地域医療推進課
★ 講座スタッフ :講座コーディネーター:さやま市民大学学長 小山周三
:スタッフ:江頭誠治、中山美喜子、松瀬陽子
★ 講座内容 :
<第一部>:住民とともに創る長寿社会
~柏市における地域包括ケアシステムをめざした“まちづくり”の取り組み~
1.柏プロジェクトとは何か
*第1フェーズでは、在宅医療のシステムづくりと高齢者の生きがい就労に取り組む
*第2フェーズでは、フレイル予防に市民とともに挑戦し、お互い様の支え合い体制づくりを推進
⇒柏市、東京大学、UR都市機構の3者協定締結
*プラン 1=地域包括ケアシステムを実現する。
*プラン 2=①高齢者の生きがい就労を実現するn
②市民参加型によるフレイル予防活動
③市民同士お互い様の支え合い活動
2.地域包括ケアシステムを実現する(柏プロジェクト・プラン 1)
~いつまでも自宅で安心した生活が送れるまちを実現
1)在宅医療の課題と解決方針を明確に:柏市と柏市医師会がタイアップし、多職種を巻き
込んだ関係づくり、市民への啓発を行う。
2)在宅医療システム・・・ワーキングGの設置
3)そして在宅医療の連携体制づくり
4)地域包括ケアシステムを実現する取り組みへ
5)取り組みの進め方とそのポイント(省略)
6)在宅医療(地域包括ケアシステム)の推進体制:5つのWGを設置(医療WG、連携WG、試行WG、10病院会議、顔の見える関係会議 )
7)これまでの取り組みの成果:年々少しずつ取り組みの成果が表れてきた。
8)医療と介護の連携推進事業
9)在宅医療・介護多職種連携の推進体制
3.高齢者の生きがい就労を実現する(柏プrジェクト・プラン 2)
「働く」+「いきがい」=いきがい就労
「やりがい」+「役立ち」=役立ちがい
市民と行政が一緒になって考え、取り組むことにした。
1)生きがい就労を実現する事業(5分野8事業)
①都市型農業、②ミニ野菜工場、③屋上農園、④コミュニティ食堂、⑤移動販売・配色
サービス、⑥保育・子育て支援、⑦生活支援・生活充実、⑧福祉サービス
2)セミナーの講義と体験学習:修了者528名中235名が就労
3)就労セミナーの実施内容と流れ:就労セミナー受講生募集⇒就労セミナー実施⇒心身
機能の検査⇒就労⇒事業者による研修⇒事業者による面接⇒就労体験・見学会実施
4)セカンドライフの新しい働き方実施体制:5つのWGを設置
①農業WG。②高齢福祉WG、③生活支援WG、④保育・子育てWG、⑤コミュニティ
食堂・ミニ野菜工場WG
5)就労セミナー修了者による遮断設立:「セカンドライフファクトリー」~557名の内、350名が社団法人を設立して参加。
6)あらゆるところで高齢者の“生きがい就労”を実現
7)発展する取り組み:生涯現役促進地域連携事業
4.フレイルチェックを活用した市民参加の健康づくり~高齢者の生活から見直すフレイル
(虚弱)予防活動(柏プロジェクト・プラン 2)
1)高齢者の食力など調査研究
*柏スタサルコペニアにあるのか明らかに:社会性の欠如・低下から始まりやすい
3)柏市では介護予防事業の一環としてスタート:柏フレイル予防プロジェクト2025
4)フレイル予防を通した快活なまちづくりのモデル構築~全国展開へ~
5.地域包括ケアシステムをめざす総合的な取り組みへ
1)新しい総合事業の取り組みが始まった。~介護予防・日常生活支援事業の構成
2)地域づくりの視点を持つことが重要:新しい地域支援事業は介護保険制度改正の一部と
して平成29年度までに全国の全ての市町村で実施すべき事業である。
3)より身近なところで、“おたがいさま”の活動~めざすのは、」人と人との“つながり”
4)更に進化を続ける取り組み
5)真の地域包括ケアシステムの姿:*医療看護、*介護、*予防、*生活支援、*住まい
と住まい方
6)地域包括ケアシステムは“まちづくり”
◎超高齢人口減少社会の到来は、まちづくり競争(共創)の時代
◎市町村のビジョンと総ぐるみのネットワークが必要
6.求められる行政の役割
1)市民と行政によるまちづくりを進める~その為に行政が取り組む6つのポイント
①まちづくりに関する情報の提供
②広聴活動の推進
③計画段階からの市民との対話
④まちづくりに関する顕彰
⑤まちづくりに関する助成
⑥計画設計段階からの市民参画
2)まちづくりの基本的な手法を考える~まちづくりに求められる手法や手段は如何にシス
テムとして構築するかにあります。
3)取り組みを進める上での留意点~分野を超えて有るべき姿を共有し、役割分担をする
4)連携を阻む3つの“壁”を取り除く~現場に視点をおいた社会課題解決型の組織づくり
★元気な高齢者が多い地域に共通していることがある~それは人と人とのつながりが強い
<5つのキーワード>
①外に出ていく機会が多い ②多くの人が自然環境と関わる、③ボランティア活動が盛ん
④無理なく、楽しく働いている ⑤地域に自分の役割が有り貢献している
<第二部>柏市豊四季台団地内「柏地域連携センター」視察
*柏市における地域包括ヘアシステム構築に向けた取り組み
柏市 保健福祉部 地域医療推進課
(省略)
以上の2か所での講義と視察を終わり、予定通り15:00には帰途につき、17:00少し前に全員無事に狭山元気プラザ駐車場に帰りました。
<講座リーダーのコメント>草野喜実勝
*個人的な事情により、講座リーダー草野は参加できず。従ってコメントはありません。
*4年前に同じ柏市IOGを視察訪問して以来のバスツアーであったが、「みまーも会」の5名
の特別参加を含め合計18名での視察となった。
*参加者の反応は矢張り柏市の取り組みの素晴らしさ、先進性に感動した、参考になった、というものが多かった。
*柏市、UR都市機構、東京大学の強力な組み合わせの結果とは言え、このプロジェクトを10年以上牽引してきた、IOGの木村清一研究員のリーダーシップに依るところが大きいと思う。