*実施日:2018年7月24日(火) 13:30~15:30
*場所: さやま元気プラザ大会議室
*講師: 西武文理大学 サービス経営学部、サービス経営学科
学科長、教授 服部 裕美子氏
*講座テーマ:TOKYO2020に向けてインバウンドの“おもてなし”を考える
◎ Tokyo 2020オリンピック~Whoa!That’s a big number ,aren’t you proud?
1.各競技のチケット販売合計数 10,100,000枚
日本人への販売比率:20~25%
外国人一人当たり4枚程度なら
2.オリンピック期間中のインバウンド予測数:500,000~600,000人
3.オリンピック期間中の狭山市駅乗降人数/日: 50,000~60,000人
通常の狭山市駅の乗降客数:41,832人(2017)
1.オリンピックでのプロトコール(儀礼作法)
3W. 1W 道すじ、標識(英語、中国語、韓国語)による
⒉W 水 炎天下きちっとしたWatering 。狭山茶の配布
3W トイレ 現在の駅前のトイレでは、役に立たない。
2.駅周辺のトイレについて調査した。
1.駅構内には改札口の中。2.駅ビル内には、スーパーいなげや内に1か所。
3.駅の外に公衆トイレ1か所(1F)4.狭山市立産業労働センター(授乳室)
5.狭山市立中央公民館(授乳室) 6.市民交流センター 7.狭山市立中央図書館
1日1万人のインバウンド客に対して、それをまかなうトイレ数は不足しており、しかもまとまった多人数を収容できるトイレはない。
3.プロトコールとは?
*プロトコールとは国家間の儀礼作法で、海外からの要人のおもてなし。無用の混乱・争いを避け、円滑な外 交の環境を提供する。国の大小に関係なくすべて平等。誰もが納得するルールに従う。
*5つの原則 3R2L
1.Local respected 異文化尊重
2.Rank conscious 序列の重要性
3.Right the first 右上位
4.Reciprocation 返礼
5.Lady first レディーファースト
4.国旗について
・国の象徴、国民統合の象徴 ・相手国の国旗に敬意を払う ・右上位(向かって左)が原則(日本では相手国上位)
1.)日章旗について
1999年8月13日施行【国旗及び国家に関する法律】
規格 ・縦:横の3分の2 ・日章旗の直径:縦の五分の三 ・中心:旗の中心
彩色 ・地白色 日章紅色
2.)取り扱い
× 破損、汚れた国旗の掲揚 ×雨天・日没後の掲揚 × 国旗と団体旗の併楊
5.マナー 「Local Customs Respected 」
・土地にはその土地独自のしきたりがあり「郷に入っては郷に従う」ことが原則
・日本を訪れる外国人客に対して誇りを持って日本の慣習や礼儀を説明し、理解してもらうことこそ国際交流の原点 ➡日本人と日本文化に誇りをもとう。
*外国人接遇の基本マナー
*アイコンタクト~相手の目を見て話すのが礼儀
目を合わせることが、相手を尊重している証。目を合わせないと、不誠実、不真面目. 失礼&後ろめたさ&気の弱さ&無教養の印象
・握手: アイコンタクトしながら力強く握るのが礼儀:弱々しい握手は印象最悪・・・気持悪い!➡死んだ魚(Dead Fish ) 自信のなさ、気弱な悪い印象。
・*ぬれたてでの握手はNG
・YESとNOの使い方 日本人の回答は曖昧でわからない。 YES、 NOをはっきりさせる。(混乱・誤解・不信感を回避するため)
・「検討します」 日本:どちらかというと否定的、米・尼:中立的、中国:肯定的
・意味なくニコニコする。目の前を無言で横切らない、アイコンタクトをして通る。
・体に触れない。自分のテリトリーを侵される。人の前を横切るときは、待つ。またはExcuse me !と一言声掛けをして横切る。
6.外国人旅行者受入数ランキング2016年(平成28年)
・1位:フランス8260万人、2位:米国7747万人 3位:スペイン7556万人、4位:中国5927万 人 5位:イタリア5237万人、16位 日本2404万人(アジアで5位)
・2017年 10位2869万人、2018年4000万人 2020年には6000万人(GDPの5%)が訪れる。円安、ビザ発給の緩和により伸びしろが拡大する。
<受講生の感想>
1.おもてなしをする狭山市民としての心構え?
・各国の文化、習慣、国民性を理解することは大事。
・訪問目的が容>易に達せられるように意識をもってあたらなければと思う
・3つのW が大切と強く思った。果たして狭山市は大丈夫かすごく心配。(道、水、トイレ)、狭山茶を配 ることは良いアイデアだと思う。
・駅にインフォメーションセンターを作るべきと思いました。
2.外国人の接遇時にどのようなことに留意することが大事ですか
・挨拶を正しくすることが大事。
・まずは目を合わせる、そして握手。個人的には笑顔だと思う。
・相手への敬意を現すことが一番
・日本の文化をよく知っておくことが一番であるが、相手国の風俗習慣を知っておくこと、重要性を再認識した。
・アイコンタクト、握手、YES or NO,体に触れない、目の前を無言で横切らない、
はよく理解できました。
3.異文化交流への関心を深めることが私たちの生活の質を高めることにつながる。
先生の講義からどのようなことを学びましたか。
・相手国の風俗習慣を勉強したいと強く思った。
・外国人の立場に立った話し方をしたい。
・「観光」は「自動車」と並んだ輸出品と思う。教育で視野を広げてもらいたい。
・日本の良さ、狭山の良さを失うことなく、文化の違う国の方々を受け入れる。
・相手を敬う理解する。そして受け入れるということを学びました。相手を知る努力をすることが大事。出来るなら多種国籍の人と交わりたいことを先生の講義から学びました。
・国家間の儀礼が大切、国際交流マナーが基本であることを学んだ。
<講座リーダーのコメント > 江頭 誠治
*オリンピックを2020年に控えて、狭山市民としてどのような点に一番留意してインバウンドの客を迎えたら よいかを、簡潔な言葉でわかりやすく、話をしていただき、また国家間の儀礼作法についてもよく理解できました。また学んだ事をベースに外国人に対して、失礼にならないよう対処していきたいと思います。
*さやま市民として一番気がかりなことは、オリンピックのインバウンドの客の受け入れにおいての3W,(道すじ、夏の猛暑の中開催されるWatering ,トイレ)そして救護対策どれ1つとってもこれらの問題に支障を生じれば、おもてなしの心は一瞬に消えてしまう。安全で、安心して競技を楽しんでもらうことが最大のおもてなしになることを肝に銘じて今後の活動に努力を重ねる必要があると感じました。