インバウンド都市狭山の都市構想~その実態と対応策を考える~
講師: 西武文理大学サービス経営学部 教授 安田亘宏
実施日: 2018年5月1日 13:30~15:30
場所: 狭山元気プラザ 大会議室
出席者: 受講生12名 オブザーバー1名
講座テーマ:インバウンド都市”さやま”の都市構想~その実態と対応策を考える~
講師:西武文理大学サービス経営学部 教授 安田 亘宏
*インバウンドとは訪日外国人旅行者のことを言い、日本以外に居住する外国人が日本を訪れ日本国内を旅行することを言う。インバウンドの反対語はアウトバンド=海外旅行
訪日外国人旅行者数:2017年2869万人、オリンピックが開催される2020年に は4000万人の旅行者が日本を訪れる想定。
インバウンド目標値
*訪日外国人数 2015年1974万人 2020に4000万人、
2030年に6000万人
*外国人消費額 2015年 3.5兆円 2020年 8兆円、
2030年 15兆円
*日本人国内旅行消費額2015年 21兆円 2030年 22億円
*外国人リピーター数 2020年2400万人2030年 3600万人
リピーターの増加
☆ 日本らしさ、日本ならではをより求める。
☆ テーマ性の強い旅行を求める。
☆ 体験的、交流的要素を取り入れた旅を求める。
☆ 都市周辺・地方に足を延ばす
☆ 【モノ消費】から【コト消費】へ。ニューツーリズムが求められている。
☆ ニューツーリズム New Tourism
*従来の物見遊山的な観光旅行に対して、テーマ性が強く、人や自然との触れ合いなど体験的、交流的要素を取 り入れた新しいタイプの旅行をさす。旅行商品化としても都市部の旅行会社主導でなく、地域主導で地域資源を活用した旅行・観光
☆エコツーリズム Ecotourism
エコツーリズムとは、自然・歴史・文化など地域固有の資源を生かした観光を成立させせること。資源の保護、観光業の成立、地域振興融合を目指す観光の考え方。
●屋久島(鹿児島県)エコツーリズムによる観光立町、クルーズ客船の寄港が増加
●伊勢志摩でエコツーリズム、?飛騨古川(岐阜県)里山の美しい景色の中を地元の 方々との交流を楽しみながら走る22kmのコース
☆狭山市のエコツーリズムサイクリング,川辺散歩(遊歩道)街中・里山散歩
☆グリーンツーリズム Green Tourism
*農山漁村において自然、文化、人々との交流を楽しむ滞在型の余暇活動
☆アグリツーリズム:農村に滞在し農業体験をする余暇活動
☆ブルーツーリズム村に滞在し漁業体験をする余暇活動
●WWOOF お金のやり取りなしで、食事?・宿泊場所・と労働力を好感し、有機農業を体験するしくみ
●安心院(あじむ・大分県宇佐市)、?果物狩(全国各地)
☆狭山市のグリーンツーリズム 茶摘み体験、果実狩り、野菜狩り
●産業ツーリズム Industrial Tourism
産業ツーリズムとは、歴史的、文化的価値のある向上、鉱山やその遺構、今も続く伝統産業などの物づくりの現場、最先端の技術を備えた工場などを対象とした学びや体験を伴う観光のこと
●いづれも訪日外国人旅行者の知的好奇心をくすぐる観光コンテンツで、欧米の旅行者を中心異体験者を増やしている。
* 狭山市の産業ツーリズム
●大工場見学(ホンダ、ロッテ、コーセー)
●優れた名工場 (アダムジャパン,三響フルート、河野ギター)
●さやま市のイベントツーリズム 入間川七夕祭り、花菖蒲祭り,さくらまつり、稲荷山のつつじ祭り 、 広瀬浅間神社の火祭り、富かかし祭り,さやま大茶会
●狭山市のフードツーリズム 狭山茶、 お茶うけ、茶菓子(かにや)
*まとめ:●インバウンド人財の自覚・・・・・やりがいの醸成
● 観光は見えざる貿易・・・・インバウンドは誰でもできる商社マン(安田
●観光は平和へのパスポート・・・インバウンドは誰もができる平和外交(安田)
●住んでよし、おとづれてよしの国づくり インバウンドは誰もができる国づくり(安田)
<受講生からの感想・意見>
*狭山茶を主体とし狭山市でできる事案を進める。入間川七夕祭りの露店体験 かかし祭りのかかしづくり、大茶会を発展させていく。
*物づくりで著名な企業の工場見学、企業の協力を得られるよう交渉する。
*里山エリアとしての狭山市のアピール、お茶、野菜作り入間川の活用SNSの利用により情報発信を活発にする。
*市民一人一人が狭山をどうするかを真剣に考えることが必要。市民・行政が一体となって動き、市全体でプロジェクトを進めていくことが必要だと思います。
<講座リーダーからのコメント > 江頭 誠治
*インバウンド―外国からの来訪者ーをどう受け入れ、もう一度来たいと思わせるリバウンドにつなげるかをこの講座を機会に真剣に取り組んで、実現化したい。狭山市の持つ自然環境に恵まれた里山を中心に、伝統的なイベント、歴史的遺跡などを組み合わせたツーリングに市内の住宅で作られているオープンガーデンを組み合わせた見学など、外国人旅行者のホッとできるまちづくりがあって、そして狭山茶の香り高い味を気軽に味わえる茶店が点在するまちづくりを実現したいと思います。