1.トトロの森の学生食堂
いきがい講座の受講生は早稲田大学の所沢学生食堂を利用できます。授業が終わると開放感あふれる広い学生食堂に集まり楽しいランチタイムです。セットメニューに麺類、カレー、丼ものや惣菜メニューも豊富、おいしさ、栄養面ともに二重丸、財布にもやさしいお値段です。テーブルを囲んで講義の感想、世間話や趣味の話で弾み、絆が深まるひと時です。
学生食堂入口の梁にラテン語の文字が掲げられています。
「SAPIENTIA INTRANTIBVS VIRTVS EXEVNTIBVS」
( 入り来たらん者に英知を、去る者に勇気を、力を)
キャンパス設計者の学生へのメッセージが込められています。
2.講座風景
5月9日(土)第5回講座のテーマは「人口高齢化と経済生活」
講師は日本学術会議 辻 明子先生の2回目の講義です。
「日本の人口高齢化の現状と推移」「高齢者の経済生活の実態」「75歳以上の自立生活者の実態」など最新の国勢調査や総務省統計局のデータから解説されました。少子高齢化の先に見えるもの、受講生はしっかり学びました。
・高齢化率(総人口に占める65歳以上) 2010年22.8% 2015年26.4%
・65歳の平均余命は男18.89年 女23.82年 (2012年人口問題研究所統計)
・高齢者の収入の92%は社会保障給付である。収入が無くてもお金を使わなければ生活が出来ない。不足分は蓄えを切り崩している。高齢者は資産リッチ、所得プアが実態である。
・75歳以上の自立生活者の実態(ニッセイ基礎研究所の研究より引用)
継続が生活目標・健康が最大の関心事・楽しみは友人との交流・孫の成長、日々の活力の多くが自分の状態の予防やケア・終の棲家の確保の心配・自分の居場所、役割の維持・死に対する不安は少ない・終末期の状態・過ごし方が心配。
出展:日本学術会議上席学術調査員 辻 明子先生著作 いきがい講座テキスト「人口高齢化と経済生活」より
今回も受講生から23枚のひとことカードが提出されました。どれをとっても有意義な意見や感想が凝縮されています。紙面の都合で全部は紹介できませんので抜粋しました。
- 社会生活をしている上で漠然と今までの暮らしにあぐらをかいてきました。すご~くこれからが大変と感じさせられました。若い時の苦労は買ってもしろ! 歳をとったら豊かに暮らせ! と、嫁に来るときに言われたことでしたが、今日の授業を聞くまでは「のんびり」していました。今日の授業を聞いて「老後」のことをもっとしっかりと考えなくては! と、再確認しました。
- 生活の経済について、考えてはいたがより明確に考える参考になりました。経済的不安がないことは、心の安定・健康の大事な要素になると思いました。
- 収入と消費の学習、興味深い内容でした。家計簿をつけるのをやめていましたが、もう一度見直してみたいと思います。
- 日本の高齢化の状況、経済状態などについて教えていただきました。これからの自分の意識・行動を、いま一度考えたい。
- 高齢者の経済的な問題を改めて認識できました。生き方は高齢を迎える以前の過ごし方が大切だと思っています。感謝できる高齢者、となる為の土壌づくりが大切だと感じています。とても心に届く勉強となりました、有難うございました。
- 改めて高齢化社会・経済のことを深く考えさせられました。分かっているようでも軽く見ていた処もあり勉強になりました。老後のこれからどこにいようとも「介護されやすい人」になる様に努力します。
- 高齢化社会の人口・経済・生活が統計により明確に理解できました。高齢者の健康は大切でそれによりいきがいや経済的にダメージが大きい。より良く生きる見直しができ有難うございました。
- これからは「感謝される」から「感謝する」ことを大切にしたいと思います。
以上