12月初冬のキャンパス正門「人とペガサス」とトトロの森の紅葉樹林
12月8日(土)いきがい講座第25回
「ここちよい眠りのために」
講師:早稲田大学スポーツ科学学術院 西多 昌規准教授
いきがい講座講義テーマ「ここちよい眠りのために」
① 文明化は快眠を求める。
・夜から朝までまとまって眠るようになったのは産業革命以降。
② 睡眠負債とは、睡眠不足が溜まる事。借金のように積み重なり病気のリスクを高め、生活の質を下げている。
③ 東京は眠らない街。睡眠時間の理想と現実のギャップが欧米より大きい。
④ 一般に7時間睡眠が長生き。高齢者は5〜6.5時間が長生き。 (アメリカのデータによる睡眠時間と死亡率・生存率の関係)
⑤ レム睡眠とノンレム睡眠
・レム睡眠は夢を見るなど脳が活動している睡眠、睡眠の後半に多い。
・ノンレム睡眠は脳が休息している深い眠り、睡眠の前半に多い。
⑥ 深部体温が下がると眠くなる。深部体温が高くなるのは夕方。
⑦ 高齢者の睡眠の特徴は
・眠りが浅く、朝まで持続できなくなる。歳とともに朝型人間になる、深い睡眠は加齢とともに減 少する。夜型化する現代社会の不適応。
・睡眠時間は短縮し睡眠の持続性が失われ睡眠のタイミングが早くなる。早朝覚醒型の不眠が増え る、寝床で過ごす床上時間が増加する。
⑧ 高齢者と睡眠薬
・加齢に伴い睡眠薬の処方は顕著に増加する。(女性の方率が高い)
・睡眠薬と認知症とが全く関係ないとは断言できない。
⑨ 運動は最良の睡眠薬、快眠のポイントは日中の過ごし方。
・運動は睡眠状態の有意な改善。高齢者が光を浴びるタイミングは夕方が良い。
・なるべく就床時刻を遅くする。
睡眠時間は個人差がある、若い時のような睡眠は望めない。理想が高いほど苦しくなる、あきら めも必要。
資料出所:西多昌規准教授著作いきがい講座テキスト「ここちよい眠りのために」より引用
テレビ朝日モーニングショーに出演中の西多昌規准教授 (写真はテレビ画面を撮影)
~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【受講生の感想・意見】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
❖ 西多先生の分かりやすく楽しい講義で睡眠の仕組みがよく理解できました。また「よく眠れた」「眠れなかった」は主観とのこと。あまり気にしないことがベターだと理解しました。
❖ 食事は18時、お風呂は20時頃、そして就寝は22時頃、寝つきはすごくいい、“ザ・夜中”2時か3時頃トイレに起きてそれから1時間位眠れない毎日、ちょっと辛いと思うことがある、朝は6時に起きる。夕食の時間を遅らせ、就寝時間を1時間遅らせるようにしたいと思う。
❖ これまでのモヤモヤが解消しました。めずらしく集中しました。ありがとうございました。
❖ 止められない加齢を受け入れるしかない。覚悟すべし!と思い知った。
❖ 睡眠のメカニズムを知る事ができました。加齢での睡眠はあきらめも必要との事で安心しました。とてもためになりました。ありがとうございました。
❖ 夜中に2〜3回起きるので睡眠時間がよく判らない。推定すると平均5時間くらいしか寝ていないので心配していますが、今日の先生の講義で「高齢者は5〜6.5時間が長生き」「睡眠だけが人生を決めるわけではない」「現実を認めてあきらめが必要」との格言で気持ちが楽になりました。
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