【後期】地域の防災リーダー養成講座 第8回報告
●開催日:平成30年12月8日(土) 9:30~12:00
●場所:狭山元気プラザ 大会議室(B棟2階)
●講座科目:①危険(リスク)認識・危険(リスク)対応
●講師:①埼玉県自主防災組織リーダー養成指導員 大城戸修一
●講座内容
①危険(リスク)認識・危険(リスク)対応
–大城戸講師より、危険(リスク)の認識と対応について–
「危険の構成要素と性質」では、損失の不確定性、危険は身近に潜んでいる事、危険は何時か顕在化すること、その可能性があることの例として南海トラフ地震の発生確率や北海道胆振東部地震。
「事故・災害の発生」では、鬼怒川決壊洪水の例を挙げ、まさか自分が被害者になるとは…、正常化の偏見として(自分だけは大丈夫)という油断の心についての重要性。
「失敗情報をどう伝えるか?」では、他人の失敗に学ぶことの大切さ、失敗危険情報の共有化としてヒヤリハット(ハインリッヒの法則)の理解と重要性。
「危険に対しては…」では、減災をすることに重点を置くことの大切さ、及び安全から見た安全教育、失敗から見る危険教育と危険予知訓練(KYT)の重要性。
「何故防災対策が進まないのか?」では、狭山市は過去に大災害が起こっていない事、活断層が発見されていない事、でも、災害はいつ発生するか分からない事等日頃の災害に対する危機感を持つことの大切さ。
続いて「地震が起こった時、どこが危ないかな?」のイラストを用いて各班で危険な箇所をポストイットも使用して意見が出され、また、阪神淡路大震災、鬼怒川水害の例を参考に、「自助」「共助」「公助」の平時の取組、災害時の取組、震災・風水害時の想定されるリスクについても、各班で各々意見を出しての討議を行い、その後、各班の代表による発表を行いました。
大半の受講生は、このような災害を被災された経験も少ないこともあり、お互いに意見を出しての貴重な講座となりました。
更に、講義の中で防災科学技術研究所における実験(耐震装置の有無による家屋の倒壊状況・室内のタンス等の固定の有無)による地震、平成28年台風9号による入曽地区の水害のDVDを観て、地震等自然災害の脅威を実感されていました。
最後に、「普段できないことは災害時もできない」普段やっている事・できることしか災害時には出来ない、常日頃から知識技術習得、家具の固定等安全への準備、訓練地域連携等の活動の重要なこと、更には、さやま市民大学小山学長も常に言われている、「安全価値をどう創り育てるか」絶対に安全はない、災害と事故は必ず起こる、平常時は災害対応の準備期間であり、防災を一歩前進させるには実行あるのみであり効果があるまで続けることが肝要である…との講義をいただきました。