早稲田大学学生アスリートのトレーニングロード 深緑の木々の並木が続く陸上競技場周回遊歩道
7月21日(土)いきがい講座第13回
「少子高齢社会のいきがい」
講師: 早稲田大学 石川 基樹講師
1. 学習のねらい
日本が社会的にも関心事となった生きがいについて、その意味を再確認し、歴史的な変化を追い、現在の高齢期の生きがいについて考えてみる。
2. 生きがいの意味
生きがいの捉え方には2通りある。
① 自分の生を他者が意味づける社会的視点で捉える道徳的な生きがい。
② 自分自身が意味づける社会的道徳的な生きがいとは違う生きがい。
3. 生きがいの意味の変化
生きがいは時代とともに変化している。幕藩体制や天皇制の集団の価値観から、現代は個人重視の「生きていくはりあい、生きている実感、生きる目当て」に変わってきた。
4.高齢期の生きがい
生きがいを持つためには、健康を維持し社会で活躍しつづけることが第一である。一方で社会参加が難しい高齢者の生きがいはどのように考えればよいのか、大きな課題と言える。
5.強い生きがいとは
健康の維持が生きがいの重要な条件であるが、人間いつまでも健康である保証はどこにもない。生きがいとしている家族も物も人も失うかもしれない。心理学者の井上勝也先生は「最も壊れにくい生きがいは思い出である」と述べている。強い生きがいとしての思い出を持つためには、現在の毎日の生活を充実し、精一杯生きることが重要だという平凡な結論に行きつく。
~~~~~~~~~~~~~~~~~ 【受講生の感想・意見】 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~
❖ 生きがいの捉え方に社会的と個人的があることを知りました。その中で近年、高齢者には社会的生きがいを見つけることが問われています。「健康・お金・家族」が必要のようです。
❖生きがいとは、健康を維持し社会や地域活動を通して人のためになる事であると考えてきたが、外に出られなくなっても、寝たきりになっても生きがいは必要であることを学んだ。「生きがいとしている健康も物も家族もいつか失われる。壊れにくい生きがいは思い出であり、現在の毎日の生活を充実し、精一杯生きる事」との教えは大変感銘を受けました。「自分の心の中にあり続ける壊れにくい生きがいとしての思い出作り」を心がけて、日々暮らしていきたいと思いました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~