さやま市の”観光都市創造“を考える 「第2回」報告書
~地域価値資源を活用した差異化の構想~
開催日時: 平成29年4月18日 13:30-16:00
場 所: 大会議室
受講生 : 10名 出席者:10名
講 師: 多摩大学客員教授 望月 照彦氏
三つの命題
(1) 観光都市ではない都市・地域は存在しない
(2) 大切なのは〈シンクディファレント〉である
(3) 市民の〈誇りと〉〈地域愛〉が成功のカギとなる
日本中の都市・地域が,いずこも同じ同質化現象となっている。地域再生も、観光立国もいずこも同じ。他地域にはない「魅力都市」のタウンイノベーションを起こすには
同質ではない異質、同脳ではない異脳が「唯一無二」の観光パワーシティを創造する源泉である。追随都市ではなく,差異化都市へ・・・「唯一無二」の観光地だけが生き残る。超越して,異次元〈舞台〉を作り上げる〈非線形発想法〉
差異化戦略1:新潟県小千谷市の「おじやリゾット」への挑戦、お米は世界食。「小千谷」から「おじや」へ「おじや」から「おじやリゾット」へ展開する。〈米の生産地〉
差異化戦略2.小千谷の「旅の駅」の構想・・観光客と市民の交流拠点づくり。青い目の顧客の増大、宿泊施設の高度化、専門性の高いガイドの養成
旅の駅の機能1。①1観光客〈外国人〉受け入れ、市民との交流機能、②観光客ガイダンス、③小千谷物産流通・販売機能 旅の機能2; ④カフェレストランでの食事・懇談、休憩の機能⑤会議室でのコンファレンス,⑥プチホテル形式の宿泊 旅の駅の機能3:⑦小千谷の歴史と文化の展示⑧レストルーム、温泉付きの湯あみ機能⑨EV/自転車のセンター機能
提案章「お茶文化都市・さやま」のIT(愛茶)都市構想
1.「百万人のティパーティー」構想を以前から温めていた
2.狭山に来ると、世界中のあらゆるお茶が楽しめる
3.イギリス、ピーターラビット〈ビアトリクス・ポスター〉の丘の町の「ティショップツアー」に感動
4.「ティサロン+お花屋さん」「カフェ+古書店」「ティショップ+ブティック」など
街々に〈オーチャードストリート〉が展開されている。ホテルのハイティのサービス
プチホテルの整備、お茶を楽しむ作法の学校
狭山市を世界に向けて「幸せと平和」を語り合う愛茶(IT)都市に作り上げよう.
受講生の意見
・狭山市近隣の行政と交流による、緑茶寿、智光山をかこむキャンプコース、ウオーキング、トレッキング、距離によってふるさと物産との交換ができる。途中のカフェでお茶が飲める。
・芥川製菓のお茶チョコのようにドッキングして、味覚的に世界的な広がりがあればよいと思う。
・狹山というとお茶ということになる。しかしお話の中のティルーム、ハイティなどはかなり外国を意識しすぎのように思えました。空いている古民家を活用して縁側でほうじ茶とおせんべい、おまんじゅうを食べるこんな風景もよいものだと想います。
講座リーダーの感想
商店街に活気を戻し、多くの人たちが集まり、カフェができ、足湯ができ、浴衣姿で温泉街の中を散歩する姿が島根県の玉造温泉で取材され放映された。数年前までは客が集まらず、老舗旅館も数軒が閉鎖されて閑古鳥が鳴くほどの街を一人の若者が町おこしを買って出て、いろいろなアイデアを提案しそれが実を結び隆盛の今日を迎えている。商店で働く若者たちも明るく生き生きとしている。
狹山においても自然林、山、入間川、富士山の優美な姿などを取り入れた自然美とのコラボ、望月先生のお茶を中心としたカフェづくりができていったら、しゃれたプチホテルなどができれば、外国からの観光客も集まってくる。愛茶(IT)都市作りに市民の知恵と実行が問われている。旧中央公民館の跡地にたつ住宅と商店街のおしゃれなまちづくりが進めば差異化都市作りに結びつくのではないだろうか。期待したい。(講座リーダー 江頭 誠治)