【後期】地域の防災リーダー養成講座 第2回報告
●開催日:令和元年10月26日(土) 9:30~12:00
●場所 :狭山元気プラザ 大会議室(B棟2階)
●講座科目:①学校での避難所運営について ②断水時のトイレと備蓄品 ③災害対応型状況訓練(大規模災害時図上訓練)
●講師: ①狭山市立笹井小学校 教 頭 福 岡 直 人
②③元NPO法人 総合生活環境支援センター 理事長 岡 山 晃 一
●講座内容
①学校での避難所運営について
狭山市立笹井小学校 福岡直人教頭を講師に迎え、「学校での避難所運営について」と題し、学校での避難所運営では、平常時の避難所運営の準備、開設・運営等に関する事前整備・確認事項、学校施設の限界、教職員の不在、避難者のモラル、想定外を想定する、更に、今回の台風19号における笹井小学校の避難所としての対応では、断水時のトイレ、避難所開設のマニュアルを作成していても役に立たなかった事、240名が避難し校庭が駐車場になり、その後の整備に高額な費用が掛かる、講師も避難することを躊躇した事など、実際の避難所としての対応を切実に語られ、これが現実との講義をいただきました。受講生も真剣に傾聴しておりました。
②断水時のトイレと備蓄品
福岡教頭先生の話で、マニュアルは役に立たなかったとの事ですが、絶対に必要なことはマニュアル、役割分担を各自治会で作成することにより、どのような役割があるのかをリーダーの皆さんが理解する事が重要に続き、仮設トイレは直ぐには届かない事、学校のプールの水を使用してトイレの水とする事、仮設トイレの運搬方法、設置方法や容量、マンホールを利用した仮設トイレは非現実的な事、備蓄品にゴミ袋、紙おむつ、古新聞の備蓄、トイレットペーパーの多めの備蓄、水の備蓄の重要性(トイレ・飲料等)等、現実的な講義を頂きました。
③災害対応型状況訓練(大規模災害時図上訓練)
前提条件:「7月31日午後3時。気温36度。超大型台風が関東に上陸し、狭山市でも瞬間最大風速30mの強風が吹き荒れていた。台風通過まで後3時間。強風の中、防災部員は二人一組で2組が要介護者宅を巡回していた。その真っただ中、大地震が襲った。震度6強ライフラインは全て断たれた。」に基づき、防災部員として執る行動、自宅待機中の行動、7名の役割分担等々の項目に各班の受講者は真剣に取り組んでおりました。正解の無い事もあり苦慮している事が伺われました。その後、各班の発表が行われ自分の命を守ることが各班からの共通事項でした。
また、回答を模造紙に箇条書きで大きく書くことは、避難所での情報掲出の基本となります。ペットも家族との事もあり、足立区では獣医師会も防災訓練に参加している等現実の情報なども含めた現実に即した講義がありました。
※第2回講座は、台風19号の影響にて中止となりました。