テーマ:発声・活舌の訓練、 民話「狭山七夕縁起」の語り
日程: 6月4日(月)13:30~15:30
講師: 狭山市文化団体連合会 前会長 横山千枝子 様
会場: 狭山元気プラザ 大会議室
受講生: 出席31名(受講生33名)
1)発声・活舌練習
本日は『外郎売』で始まりました。自宅学習をしてきたことを前提に、皆で一斉に読み始めました。活舌の練習では、口を大きく開いて、遅れないように、皆が揃えることが肝要、と教えを受けました。約6分間の語りを終え、横山先生から好評を得ましたが、もう少し揃えられるように努力しましょうと指導を受けました。
【外郎売りの台詞】
「・・・
お登りならば右の方、お下りなされば左側、八方が八つ棟、表が三棟玉堂造り、破風には菊に桐のとうの御紋を御赦免有って、系図正しき薬でござる。
イヤ最前より家名の自慢ばかり申しても 、御存じない方には正身の胡椒の丸呑 白河夜船、さらば一粒食べかけて、その気味合をお目にかけましよう。先づこの薬をかように一粒舌の上にのせまして、腹内へ納めますると、イヤどうも云えぬは、 胃、心、肺、肝がすこやかになりて、薫風喉より来り、ロ中微涼を生ずるが如し。魚鳥、茸、麺類の喰合せ、其の他、万病速攻ある事神の如し。さて、此の薬、第一の奇妙には、舌のまわることが、銭ゴマがはだしで逃げる。ひょと舌がまわり出すと、矢も楯(たて)もたまらぬじゃ。・・・」
2)民話『狭山七夕縁起』
『狭山七夕縁起』の語りでは、一人ひとり指導を受けました。他の人の語りと先生の指導を聴くことで、照れをなくして役者になりきり演じることで、情景を届けることができることを学びました。順番が進むほど民話の雰囲気が醸し出されてきました。
【狭山七夕縁起】
「・・・
二人は同じ屋根の下で暮らすうち、いつしか夫婦になった。
女は「奈々児」と名乗った。見かけによらず働き者で、
―ぎゅっこん、ばってん!
機織りをはじめた。そして、目にも美しい絹の布を織りあげると、弥吉に川越の布問屋に持っていかせて、銭にかえた。
「何かの足しになれば、嬉しゅうございます。命を助けていただいた、 ほんのお礼ですから・・・」
恐ろしく高い値がついても、奈々児は驚いた風もなかった。
やがてこの布は 「斜子織」と呼ばれ、たいそう評判になった。里の女たちは争って、その織り方を教えてもらった。たちまち広瀬の里の名物になったのである。・・・」
3)民話『ひろせのタケル』
今坂柳二作『ひろせのタケル』は、広瀬神社(狭山市広瀬地区)の昔ばなしです。
日本武尊が東征の折りに広瀬地区により、大和の河合の里(広瀬大社)に酷似であることから、廣瀬の神を祀って、広瀬と名乗り、広瀬神社を勧請したとの伝承によるものです。
横山先生の語りを聴き、情景に想いを馳せました。7月2日は廣瀬神社で校外学習です。
4)語りの担当決め
受講生の希望を受けて『狭山七夕縁起』のグループと『ひろせのタケル』のグループに分かれ、それぞれの担当を決めました。
次回からグループによる群読の練習になります。楽しみです。