テーマ:発声・活舌の練習、 民話「狭山七夕縁起」語りの学習
日程: 5月21日(月)13:30~15:30
講師: 狭山市文化団体連合会 前会長 横山千枝子 様
元NHKキャスター 村松真貴子 様
会場: 狭山元気プラザ 大会議室
受講生: 出席30名(受講生33名)
1)発声・活舌の練習
講座では『外郎売』を発声・活舌の練習用教材としています。この口上を競う大会が小田原で開催されており、選手は5分以内で語るために暗記しているそうです。頻繁に開催する練習会には、小田原の伝統文化を継承しようと老若男女が参加しています。先生方は、暗記することで活舌の訓練ができると、暗記の重要性を強調されました。宿題はきついのですが、受講生の皆さんは楽しんでいます。
また、聞き手に伝えるには、表情豊かに、時にはオーバーアクションな演技力が必要とのことでした。やはり、台詞を覚えなくてはなりませんし、覚えることで、いずれのパートも担当できる態勢となります。
【外郎売り】
「・・・
依って其の名を帝より、『頂透香』と賜わる。即ち文字には『頂、透く、香い』と書いて『とうちんこう』と申す。只今は此の薬、殊の外世上に弘まり、方々に似看板を出し、イヤ、小田原の、灰俵の、さん俵の、炭俵のと色々に申せども、平仮名をもって 『うゐらう』と記せしは親方円斉ばかり。もしやお立合の中に、熱海か塔の沢へ湯治にお出でなさるるか、又は伊勢御参宮の折からは、必ずお門違いなされまするな。・・・」
2)民話『狭山七夕縁起』語りの学習
一人ずつ順番に『狭山七夕縁起』の台詞を読みました。無声音やアクセントを学習しながら、情景を意識して、演者になって登場人物になりきって語りました。
【狭山七夕縁起】
「・・・
弥吉が家に連れ帰って、食べ物を与え、よく眠らしてやると、青白い頬に赤みがさし、元気になった。
『おらァ牛方だで、 好きなところへ送っていくから、言ってみなせい』
と、親切に声をかけてやると、女は深々と頭をたれ、
『あてどもない旅の身、どこへも行き場がありませぬ。どうか、ここへ置いてくだされ』
思いもつかぬことを言いだした。・・・」