*開催日時 :平成27 年11月 4日(水)19:00〜21:00
*場 所 :狭山元気プラザ 大会議室
*講座名 :「食と農のコミュニティ・ビジネス講座」
*受講生 :23名 出席者 :出席 17名 欠席 6名
*講座テーマ : 「食・農ビジネスとの関わり方 その2」
~地域資源と文化を活かす商品開発~(有)加藤ファーム代表 加藤博司氏
(1)コアラの餌としてユーカリ樹の栽培を始める。
東松山の「子供自然動物公園」にオーストラリアからコアラが送られてきたとき動物園の依頼でユーカリ樹の栽培を始めた。 数十種類のユーカリの中からコアラの餌になる木を選び、完全無農薬栽培での栽培に成功した。当時は十分な収入があったがその後は収入が半減した。
(2)麦と大豆を交互に完全無農薬で栽培。
有機肥料の大量投入によって冬の麦作と春からの大豆栽培の繰り返すことで土壌の改良によって共に高品質の大豆が収穫できるようになった。
(3)大豆の収穫量の内、約1/3を金ゴマの酵母を使った味噌づくりに使用。ゴマを発酵させることに成功したのは日本初で、今は大ヒット商品となっている。(金ごまの皮を剥いて身の部分だけが発酵させるので高価になるが良く売れている。)
(4)無農薬で調整された土地でお茶の栽培をはじめ、「オーガニック・ティ」として、100g=1,500円以上の高級茶として通信販売している。
(5)そばの栽培は最近始めたが、年毎の生産高に大きなバラツキがあるため、販売先もサイボクハムと一部の公民館などの限定販売としている。
(6)小麦の品種も、従来の「農林61号」に代わる「農林141号」に切り替えている。この品種は、すいとん、うどんに向いている。
<質疑>
Q:現在全部の耕作地はどの位あるか?
A:入間市と狭山市と合わせて13㌶位。
Q:農薬を使わないのはなぜ?
A:麦も大豆もお茶も農薬や水の遣りすぎが一番いけない。土地そのものの栄養分だけで育てた方がおいしいし、収穫量も増えるようだ。(農薬はJAの大事な収入源なので使わせたがる傾向がある。)
Q:狭山市の場合、所謂「休耕地」はどの位あるのか? 一度市役所に確認したところ、狭山市には「休耕地はありません」と厳しく叱られたことがあるが…。
A:狭山市のことは詳しく知らないが、何も栽培しないと「休耕地」扱いされるので、例えばお茶の木を栽培して、一切収穫しないで放置する場合もあるようだ。