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楽農だより

野菜の花 ~ ジャガイモ ~

2015/06/29


ジャガイモの花は、葉の付け根から花茎を長く伸ばし、先端に多数の花を付けます。薄紫色やピンク色、白い花などがあり、品種によって色が違い、清楚でとてもきれいな花です。かの、マリー・アントワネットが好み髪飾りにしていたことは有名ですが、中世のヨーロッパの食糧危機に、庶民にジャガイモを広めるための国王のアイデアだったともいわれています。

北あかり
北あかり
男爵
男爵
メークイン
メークイン

ジャガイモにも、時にトマトに似た直径1cm~2cmの球形の実をつけることがあります。これは、食用にはなりません。

 ジャガイモ  potato(英) 馬鈴薯(和)  ナス科ナス属  芋類

原産地は南米のペルーとボリビアにまたがる、アルティプラノ高原のチチカカ湖周辺。ペルーやチリでは6世紀以前に栽培されていました。
ヨーロッパへ伝えられたのは、ピサロのインカ征服以降といわれ、最初は観賞用植物とされましたが、やがて食物としての価値が高いことからフランスやドイツの王が庶民に広めました。

日本には江戸時代に、ジャカルタからオランダ船によって、長崎県平戸に渡来しました。ジャガタラからやって来たということでジャガイモという名前が付きました。明治以降に、北海道の開拓とともに本格的な栽培が始まりました。

ジャガイモは、イモ類のなかでは比較的短期間で収穫でき、最近では、栽培品種も増え、品種ごとの特徴により、料理法も様々で、主食にもなる日本人になじみ深い野菜です。ジャガイモの主成分はでんぷんで、ビタミンC、B1、カリウム、ナイアシンなどが含まれており、良質な食物繊維を有します。成分はデンプンが主体ですが、カロリーは白飯よりも低い健康食材です。

ジャガイモの育て方

じゃがいもは20℃前後の冷涼な気候を好み、春作と秋作ができます。いずれも植えつけから約90日と、イモ類のなかでは比較的短期間で収穫することができて、土質も選ばず、管理も簡単で育てやすい野菜の代表ですから、家庭菜園にお勧めです。

春植えと秋植えでは、違う品種を選びます。秋には「デジマ」「ニシユタカ」などの品種を用います。
植え付けの1~2週間前に苦土石灰をまいて良く耕しておきます。ジャガイモは弱酸性の土を好みます。苦土石灰は、まきすぎないようにしましょう。

※ ナス科の植物のため、同様植物との連作は避けましょう。少なくとも2年間は間をあける。

※ 石灰や肥料のやり過ぎには注意しましょう。 石灰をやり過ぎて土をアルカリ性にすると、イモの表面があばたになります。(そうか病) 肥料のやり過ぎはイモが水っぽくなり、味が低下します。

種イモの準備

種イモは食糧用のものは使わず、ホームセンターや園芸店でウイルス病に感染していない清潔な種イモを購入しましょう。 

種イモは、1片40~50gに切り分けます。この時、各片に2~4個の芽をつけて切るようにします。腐敗を防ぐために、切り口に草木灰をまぶして、種イモを植え付けます。(ジャガイモ用の草木灰はホームセンターなどに売っています)

植え付け

春は、2月下旬~3月中旬。 秋作では8月下旬~9月中旬が植えつけ適期です。


60~70cm間隔の畝に、深さ15cmの溝を掘ります。そこに、30cmに1個の割合で、芽を上にして、種イモを置きます。種イモと種イモの間に、堆肥一掴みと化成肥料を少々置き、7~8cmの深さに覆土します。種イモは肥料にあたると腐りやすいので、注意が必要です。水やりはしません。

発芽


植え付けから、1ヵ月くらいで発芽します。品種によって、多少発芽の時期はずれます。

芽かき


草丈10~15cmになったら、生育の良い芽を2本くらい残して、他は株元から抜き取る。
株が多いと、数は多いが小さいイモになる。
反対に、株が少ないと数は少ないが大きいイモになります。

追肥・土寄せ

追肥・土寄せ(1回目)
芽かきの後に、少量の化成肥料をまいて株元に土を寄せ畝に肩をつくります。

※ じゃがいもは地下茎の先端に、多量のデンプンを蓄えイモになります。 根ではなく茎ですから、種イモより上にできるため、土寄せが必要です。 土寄せが足りないとイモに太陽の光が当たって、緑色になり、ソラニンという有害物質ができます。

※ 食用にあたっては、芽や緑色部に多いソラニンによる食中毒に注意が必要です。皮を厚めにむいて取り除きます。取りきれないときは食べないほうがよいでしょう。

土寄せ(2回目)
1回目の土寄せから2~3週間たったら、再度株元にしっかりと土寄せをしてイモが地表に出ないようにします。株の生育がよければ、追肥はいりません。

生育中


5月中旬~6月初旬、花が咲きます。

試し掘り


6月初旬、試し掘りをして、生育状況をみます。新じゃがです!
新じゃがは皮が薄く傷みやすいので、食べる分だけ掘ります。

収穫

6月中旬~下旬、株が枯れてきたら収穫です。晴天が数日続いたら、掘り上げます。雨が続いているときに収穫すると、イモが腐りやすくなるので避けましょう。
残らず堀り上げ、日蔭で半日ほど乾燥させて土を落とし、貯蔵します。 
収穫適期のジャガイモ畑
収穫適期のジャガイモ畑
こんな面白い形もあります
こんな面白い形もあります
豊作です。
豊作です。

保存方法

ジャガイモは掘り上げた後乾燥させ、土を落として新聞紙に包み、段ボール箱などに入れて、日の当たらない風通しの良い場所で保存します。 芽が出てきたら、一つずつ丁寧に芽を取り除きます。春までに2~3回はこの作業が必要になります。 長く保存をしておくと腐ったり、水分が減りしわしわになります。 なるべく早めに食べ切りましょう。

☆ 冷凍保存
ジャガイモは、生のままでは冷凍に向きませんが、皮をむいて茹でてからつぶして、マッシュポテトにして、ジッパー付き保存袋で冷凍保存ができます。 コロッケやポテトサラダに使用できます。

調理法

ジャガイモは、肉じゃが、ポテトサラダ、コロッケ、カレー 等、お馴染みの料理はたくさんあります。

すりおろして、小麦粉を混ぜてフライパンやホットプレートで焼くとお焼き風になります。ニラやキムチを入れて焼くとチヂミ風に。牛乳や砂糖を加えればパンケーキ風になります。

※ 酸化による変色を防ぐため、灰汁抜きのために、皮をむいて切ったら必ず水にさらします。

※ 皮をむくときには、芽もしっかりくり抜きましょう。

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