楽農だより
花が落ちたところに実をつけるので “落花生”
2014/11/11
落花生の花は、黄色で小さな可愛い花です。 多くはこんもりと茂った葉の下に咲きます。 花が咲いた後、付け根から子房柄という根を伸ばして、土にもぐり、実ができます。 花が落ちたところに実をつけたように見えるので「落花生」と呼ばれます。
☆ 落花生 Peanuts
原産地は南米のアンデス地方。日本には、江戸時代に中国から伝わったので、「南京豆」と呼ばれていました。
落花生は地中に豆ができるユニークな作物で、開花後、子房柄と呼ばれる花の根元が長く伸びたものが、地面に潜り、土中で肥大して豆になります。
一般に殻つきのものを落花生、殻を割った薄皮の豆を南京豆、薄皮を剥いた豆はピーナッツと呼ばれています。
落花生には、ビタミンE、ビタミンB群、が多く、抗酸化作用があり、オレイン酸は血中コレステロールを下げます。脳の働きを助けるレシチンやカリウム、マグネシウムも含まれています。これは、認知症の予防に効果があります。また、ナイアシンは、肝臓でアルコールの代謝を助けますので、お酒のおつまみに最適です。食物繊維も多く含まれており、生活習慣病の予防に効果があります。
落花生の育て方
種まき
1週間~10日程で発芽
落花生は石灰分が不足すると実入りが悪くなるので、種まき1週間前には苦土石灰を十分に施しておきます。
5月中旬 40~45間隔に、種まき
種は横向きにして、1箇所に2粒種をまき、間引かずにそのまま育てます。
落花生は発芽率が悪いので、隙間が空いたところに追い蒔きをします。
追肥
6月、花が咲き始めたら、追肥して、中耕と土寄せをします。 株の周囲を耕して土寄せすることで、子房柄が土に潜りやすくなります。
生育中
鳥よけネットを張っている
花が落ちた後、さかんに子房柄を伸ばしています。
この先が土の中に、潜り込み実をつけます。
鳥獣被害
8月の半ばころになると、薄い殻の落花生ができてきます。
やわらかくて甘いので、鳥獣の被害に気を付けなければなりません。
写真は、畝の真ん中で座り込んで食べたのでしょうか、踏みつけた跡が残っていました。
被害は一か所だけではなく、周りには、食べ残しの落花生や殻が散乱していました。
餌がなくて畑に出てくるのかも知れませんが、苦労して栽培している作物を荒らされるのは、残念ですね。
写真ではよく見えませんが、鳥よけネットをはります。
収穫
10月中旬~11月中旬にかけて、実入りの様子を見ながら収穫をします。
ワクワクしながら、試し掘り
これは、なかなかいいぞ!
今夜は、これを茹でて、ビールで乾杯しよう!
とったぞ~!!
採れたて落花生の食べ方
(茹で落花生レシピ)
収穫してすぐの、生の落花生の、殻の泥をよく水洗いします。
生の落花生1に対して、水2、塩60g(3%の塩水)で、40~50分間茹でます。 圧力鍋では20分間くらいです。
茹でたては、香ばしい香りがしてとても美味しいです。
採れたての落花生が手に入ったら、ぜひお試しください!
収穫時期だけにしか味わえないお楽しみです。
保存法
生のものは、冷凍保存可能です。 乾燥させたものは、密閉容器に乾燥材を入れて保存します。 冷蔵庫で保存できれば、理想的です。