勤むべきは実学なり
7月に一万円札の顔を譲った福沢諭吉の代表作「学問のすすめ」。この中で福沢は「もっぱら勤むべきは人間普通日用に近き実学なり」と、難しい言葉などよりも、普通の生活に役立つ実学を一生懸命やるべきだと説きました。
私はよく一人でスーパーへ買い物に行くのですが、お店で棚を眺めると、今の世相や、実学が見事に反映されているなと感じます。例えば最近は米不足。地震や昨年の作柄の影響と言われていますが、不安感が引き起こす人間の心理を映しています。また、物価高の中で、いかに商品を購入してもらうかというメーカーの努力を垣間見ることができます。そして、家族構成の変化が商品展開を変えていく様子など勉強になることばかりです。仕事の都合で閉店間際に行くこともありますが、食品ロス削減のために赤い値札が貼られている商品も率先して購入します。現在、日本の食品ロスは年間500万トンに上ると言われており、処理費用として市の財政にも影響があります。環境にもお財布にも、優しい生活を心がけましょう。