昔のお話です。
入間川の上流笹井のタケが淵には「タケ坊」と呼ばれるいたずら好きの河童がいました。
お盆の暑い日のことです。
水辺で遊んでいました子どもを見つけ、腹わたをぬいてやろうと近づきましたところ、子どもは持っていたまんじゅうを食べはじめました。
「わぁーっ!これはたまらん」と、タケ坊はおおあわてで淵の中へ逃げこんでしまいました。
これは、お仏壇に供えてあったまんじゅうで、お線香のにおいが染みこんでいたのです。
河童はお線香のにおいがだい嫌いなんだそうです。
河童は妖怪変化ですが、弱味もあるのですね。
題字・絵・文/池原昭治氏

