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SSCCジャーナル学科

地域ジャーナリスト養成講座

2011/02/18

ジャーナル学科とは

生涯学習講座には、多種多様の内容がありますが、全国的にも珍しい講座が狭山市にはあります。それは情報誌づくりを学ぶ「ジャーナル学科」です。

これからは情報時代、シニアにも情報発信のための知識と技術を身につけて欲しい。そして、シニアが積み重ねてきた経験に加え、学習で得た知識と技術を活かして、さまざまな場面で活躍して欲しい……。そんな狭山市の思いから平成14年度に開講されました。

ジャーナル学科の授業は「地域の人々が求める情報を的確に伝えるにはどうすればよいか」「読んでもらえるものを作るにはどんな工夫が必要か」、そんなことを主眼に進められます。8期目を迎えた今年度は、24人の受講生がパソコンやデジタルカメラなどを道具にして、情報発信のために必要な知識と技術を学んでいます。

講師紹介

講師の澤野久美子先生は、アラフォー真っただ中。若い世代が学ぶ専門学校で教員を務める一方、商業誌や書籍の編集ライターとしても活躍するキャリアウーマンです。

情報誌づくりに必要な知識はもちろんのこと、パソコン操作をはじめ周辺機器についても精通していて、シニア世代の受講生の質問にも一つひとつ丁寧に、的確に答えてくれます。

また最近は、家族心理を研究し、若者のメンタル面、就労面での支援も行っています。

(みずがめ座・O型)

授業の内容

「市民にとって興味あるテーマは何か」「わが町『狭山』をもっと知りたい、知らせたい」「シニアが求める情報は?」と各自が自由に企画立案し、提案して、班ごとにテーマを決めます。企画が決定すると、インタビュー、写真撮影、原稿執筆、レイアウト、印刷、製本までのすべての作業を協力しておこない、一冊の小冊子に仕上げます。仲間とともにひとつのものを作り上げる達成感は格別です。

授業のようす

パソコン操作の講義は、受講生にとって興味がある授業のひとつ。講師はパソコン画面をプロジェクターで投影して説明しますが、理解を深めてもらうためにホワイトボードも使います。受講生は、持参したパソコンで確認します。「美しく、見やすい紙面を作るためには……」と講師が説明を始めると、受講生は、もう釘付けです。
デジタルカメラは、取材には欠かせない道具のひとつです。「は~い!カメラは手振れしないように、しっかり固定してくださいね!」「半押しをしてピントを合わせます」「必ず取扱説明書を用意してくださいね!」
二人一組になって、互いをインタビューしあって1冊の冊子にまとめたものが「インタビュー集」です。この1冊で取材、記事の執筆、写真撮影、紙面づくりが学べます。

グループ制作

班編成をしてグループごとに小冊子を制作します。

今回の課題は「健康冊子を作る」です。

講師から「読者対象を決める」「筋を通す」「役に立つ」をキーワードに編集するようアドバイスがありました。

各自が情報収集をして、企画立案し、提案します。企画が決定したら台割表(台割:ページ数の割り振り)、取材コンテを作ります。

取材、記事の執筆、写真撮影、パソコンによる紙面のレイアウトなど、それぞれが得意な分野で力を発揮します。企画が決定すると班ごとにプレゼンテーションをします。

「できることは自ら取り組み、できないことは力を貸してもらえる」そんな仲間を作ることができます。

冊子完成

「私の健康法」

―積極的な健康管理―

グループ一人ひとりが日ごろ心がけている健康法を1冊にまとめました。
「明日葉」

―長生きすることは素晴らしい―

明日葉(アシタバ)はセリ科の多年草。きょう摘んで、明日には新芽が出るといいます。「はつらつシニア」をインタビューしました。
「寝たきりにならないために」

―健康寿命を延ばし豊かな余生を―

介護の現場で働く人をインタビューしました。筋トレ、脳トレ、食事、社会参加がたいせつ。そしてリビングウィルも……。
「いつでも」

―熟年世代を明るくさわやかに―

「自由で、明るく、楽しく、元気な人生でありたい」とは、誰もが願うことです。

アンケート調査をしました。

修了制作中

修了冊子のテーマは自由です。各グループは、今まで温めてきたテーマを選びました。

この冊子は、ジャーナル学科で学んだことの集大成です。

修了生の活動

現在までのジャーナル学科修了生は146人。今年3月修了する8期生を加えるとその数は170人になります。

これまでに、各期がグループで制作した小冊子は92冊になり、狭山市役所社会教育課、図書館、各公民館で閲覧することができます。

修了生一人ひとりの活動も活発に行われています。一例を挙げると、「狭山ケーブルテレビのボランティアグループに加わり番組制作に協力」「社会福祉協議会の情報誌『ふれあい』の取材と原稿執筆」「男女共同参画情報紙『ひこうせん』の編集」「自治会だよりの作成」「新聞社の地域記者」など幅広いものです。

住みやすい狭山づくりに貢献する「地域ジャーナリスト」は、ジャーナル学科から着実に巣立っています。

また、OB会では小冊子で自らの生きた足跡を残すなど、社会貢献のみならず、各自の自己研鑽により心身の若さに磨きをかけています。