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狭山市民広場

[告知する] 駅前・月例ギターコンサート

駅前・月例ギターコンサート

クリトン  さん

2019/04/06 16:57:59
全てに公開 コメント数(0)

駅前・月例ギターコンサート 今月のプログラムから

フェルディナンド・カルリの作品 SOLO
フェルディナンド・カルリは1770年ナポリ生まれ、1841パリで没しました。早くから音楽の基礎を学びましたが、ギターと出会ったのは20歳のときです。ほとんど独学でギターを習得し、短期間で上達して、ナポリ周辺から名声が広がり、間もなくヨーロッパ中を演奏旅行するようになりました。38歳の時パリを拠点に定め、亡くなるまでフランスで過ごしました。同時期フェルナンド・ソルもパリを中心に活動しています。二人の関係がどのようなものだったか知りたいものですが、一切資料が残っていないのが残念です。
ギターを習った人は、カルリの短い練習曲が膨大にあることは知っていますが、演奏会で聴いて面白い曲の楽譜には、中々出会えません。恐らくギタリスト達が、カルリの演奏会用の作品を苦労して弾くよりは近・現代の別の作品を弾いてしまうので、出版社が売れない作品を出版しないためだと思います。それが悪循環になっていて。ギタリストの方もわずかに出版されているカルリの練習者向けの作品だけを見て、カルリは面白くないと決めつけて楽譜の表紙を見るだけで、カルリの作品は買わないと言うことになり、ますます出版されないという現象が起こっているのではないかと思います。
当時の資料によるとカルリの演奏は各地で絶賛されています。勿論、この時代の事ですから自作品が演奏会プログラムのメインに据えられていたことと思います。ですからカルリの演奏会用の作品が面白くないはずはないのです。都内のギター専門店を数件めぐっているうちにこの「SOLO」、その名もずばり独奏曲という曲に出会ってびっくりしました。ソナタなどというのではなく、独奏楽器としてのギター曲を聴くなら、こんな曲を聞いてくれと言わんばかりの自身に満ち満ちたタイトルです。店頭で、楽譜を読もうとしたのですが、難しくてよく解りません。これは中々歯ごたえのある曲だと思って買ってきました。曲のリズムが把握できるまで、ずいぶん苦労しましたが、私の知る限りのどのカルリの作品よりも美しく、オペラの序曲のような、華やいだいい曲だと思います。
クラシックギター(6単弦ギター)がイタリアで発明されたのは1700年代の前半ではないかと思いますが、その子・孫世代の1700年代後半の時代はギターの黄金時代と言われ優秀なギタリストが同時に多数輩出した時代です。ソル、ジュリアーニの他にもしばしば名前を聞くことが多く、気になっているギタリストが沢山いるのですが、インターネットなどを調べてもまとめて出ていることは有りません。1700年代生まれのギタリストの生没年だけしらべて一覧表にしてみました。これは単に私が気になっていたギタリストだけです。おそらく史料にのこるギタリストは数百人はいたことと思います。

古典ギタリスト生没年一覧
  ミゲル・ガルシア (バシリオ神父) 1760?-1800?
シモン・モリトール         1766-1848
アントワーヌ・ド・ロイエ      1768-1852
  フランチェスコ・モリーノ      1775-1847
  フェルディナンド・カルリ      1770-1841
  ヴェンチェル・トーマス・マティエカ 1773-1830
ルイージ・モレッティ        1774-c.1856
フランソワ・ド・フォッサ      1775-1849
  フィリッポ・グラニャーニ      1776-1812
  フェルナンド・ソル         1778-1839
  アントン・ディアベッリ       1781-1858
  マウロ・ジュリアーニ        1781-1829
ニコロ・パガニーニ         1782-1840
ディオニシオ・アグアド       1784-1849
マッテオ・カルカッシ        1792–1853
ここに名のあるギタリストは、よく名前を聞く人々で、必ず傑作と言っていいようなギター曲を遺していることと思います。ソル、ジュリアーニだけが特別に優秀だというのは間違った考え方です。この時代のギタリストたちの活躍は今日まで色々な資料で見られるので、興味深い作品の宝庫だと思います。

[開催日]
2019/4/26
18:50開場 19:15開演

[開催場所]
狭山市民交流センター コミュニティーホール
狭山市入間川1-3-1
狭山市民交流センター1階
西武新宿線 狭山市駅下車 西口よりすぐ

[料金]
全自由席・当日のみ 2000円

[プログラム]
フェルディナンド・カルリの作品
SOLO
カルカッシギター教則本第3部より
第43番、第44番
ミッショレーナ(ブスタマンテ)
ダンサ・ブラジレイラ(ホルヘ・モレル)
武満徹の「12の地球は歌っている」より
失われた恋、星の世界、シークレットラヴ
無伴奏チェロ組曲第3番
プレリュード、アルマンド、クーラント、サラヴァンド、
ブーレ一ⅠⅡ、ジーグ

[駅前・月例ギターコンサート その後の予定]
5月17日(金)
6月20日(木)
7月19日(金)
8月23日(金)
9月20日(金)

[石村洋 プロフィール]
早稲田大学理工学部卒業
ギターを江黒功一、奥田紘正に師事。
日本ギタリスト協会第2回新人賞受賞。
平田公弘と伴にフルート・アンド・ギター・デュオ、
森淳一、前場祐介と伴にアマデウス・ギター・トリオを結成している。
CD「子供の情景」(ALMレコード)がある。
日本ギタリスト協会、神奈川ギター協会、日本ギタージュニア教育連盟、
日本ギター合奏連盟、日本哲学会 各会員

[お問い合わせ先]
石村ギター教室
04-2959-4112

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